@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

2022年映画ベスト10

 恒例の年末まとめ記事です。今年は映画館で新作と再上映を含め162本映画を観ました。(そりゃお金がたまらないわけですね)

 

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1位『カモン カモン』(C'mon C'mon) 

2位『グリーン・ナイト』(The Green Knight)

3位『ガガーリン』(Gagarine) 

4位『スペンサー ダイアナの決意』(Spencer) 

5位『ファイブ・デビルズ』(The Five Devils)

6位『LAMB/ラム』(Lamb)

7位『X エックス』(X)

8位『MEN 同じ顔の男たち』(MEN)

9位『アメリカン・ユートピア』(American Utopia)

10位『ウエスト・サイド・ストーリー』(West Side Story)

 

 第1位は大好きなマイク・ミルズ監督の最新作である『カモン カモン』。もちろん安定のA24作品。この映画にある大人同士のコミュニケーションと子どもへの理解しようとする大人の態度は今まさに我々に必要な物語だったと思う。マイク・ミルズ版『東京物語』(小津安二郎監督)を観た気分だ。

 

 第2位は『グリーン・ナイト』。信頼と実績のA24がデヴィッド・ロウリー監督と作った本格ファンタジー。インデペンデント作品でこんな凄いファンタジー作品を作れる時代なのか。ただただ感服である。ガウェインがカルトの緑の帯を捨てたように、日本の政治もカルトと手を切ってほしかった...

 

 第3位はフランス映画の『ガガーリン』。監督は本作で長編デビューとなるファニー・リアタールとジェレミー・トルイユで男女のコンビで監督している。私のアイデンティティを形成している映画が『平成狸合戦ぽんぽこ』がいるのですが、『ガガーリン』はまさに同じメッセージが詰まった作品であった。私は権力や行政に立ち向かう人間が好きで、そうなりたいとも思ってる。

 

 第4位は『スペンサー ダイアナの決意』「よく分からないけど、とにかくムカツク」劇中でダイアナが王室に向かって放つ言葉だ。こんなにもモダンな視点から80年代の英国王室の家父長制を馬鹿にする言葉はないだろう。映画の脚本や撮影も最高だ。何より『シャイニング』との類似性が私の批評精神をくすぐりまくった。

 

 第5位は『ファイブ・デビルズ』。フランス映画で監督は女性のレア・ミシウス。タイムスリップできる主人公が過去では行動せず、現代で変化を起こそうとする視点が面白い。クィアと女性同士の連帯の映画であるが、同時にホラーの要素と人間の不寛容を描いている点も興味深い。

 

 第6位は『LAMB/ラム』アイルランドの監督バルディミール・ヨハンソンの長編デビュー。A24は北米での配給のみ担当だが、日本ではA24作品だというプロモーションで、『ミッドサマー』と同じ配給会社のホラー映画、アダちゃんの可愛さも手伝ってヒットした作品だ。新たな神話に私の批評精神が止まらなかった(笑)

 

 第7位は『X エックス』。A24が製作し配給したホラー作品。70年代のスプラッター映画とポルノ映画とインデペンデンス映画のスピリットを見事に継承している。聖と俗のテーマがとにかく上手だ。

 

 第8位は『MEN 同じ顔の男たち』。こちらもA24が製作し配給したホラー。舞台は英国だが随所にA24のエッセンスがある。意図的なホラー演出だろうが日常だろうが女性は常に嫌なめにあいながら生活をしているのに、個体で生殖機能すら得ることができてしまった男たちの「俺を愛してくれ」と懇願する姿の愚かさはこの世の言葉では言い切れないほど愚かしい。

 

 第9位は『アメリカン・ユートピア』。こういう映画はベストに選びたくないんだけど、映画のメッセージが非常にクリアでただのライブ映画になっていないところが良かったので。ここは監督であるスパイク・リーの手腕によるところが大きいだろう。実は2021年に全国公開されていたのだが、ずっと観なかった。それなのにTwitterで熱狂されていあたのは知っていて、それで自分は観ていないのに、みんながTwitterで熱狂していたから余計「観なくていいや」という気持ちが強くなってしまったけど、地元の映画館が企画上映をしてくれていたので、重い腰をあげて観にいくことに、そして見事はまりました。もちろんトーキング・ヘッズデヴィッド・バーンの曲が好きな人はたまらない映画だが、彼の曲を知らなかった人でもこのカッコイイ映画をきっかけに好きになってくれたらと思う。

 

 第10位はスティーブン・スピルバーグがリメイクした『ウエスト・サイド・ストーリー』まずスピルバーグ監督が撮っているだけあって、ミュージカルシーン以外のシーンがよく出来ている。最近のミュージカル映画は歌唱シーン以外少し微妙なことが多いが、本作は巨匠が撮っているだけあって手が抜いてあるシーンは全くない。 オリジナルを尊重しつつ、本作での魅力もしっかり生きていて映画の魅力を存分に感じた。ギレルモ・デル・トロクエンティン・タランティーノが本作を絶賛していたのも頷ける。

 

 こうしてみるとA24作品1強の年でした。それ以外だとフランス映画と巨匠たちの年でもありました。以下は惜しくもトップテンに入らなかったが忘れられない魅力を持った作品たちだ。名前のみの紹介になります。


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