@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ヴォイジャー』

 

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ヴォイジャー』(Voyage)

 

地球温暖化による飢饉が人類を襲い、居住可能な新たな惑星への探査隊の派遣計画が遂行される。航行期間86年におよび、訓練を受けた30人の子どもたちが船内で成長して子孫を残し、彼らの孫の世代が惑星に到達する。子どもたちは教官のリチャードに従順に従い、航行は順調かに思えた。しかし10年の時が流れ、毎日飲む薬によって人間としての欲望が抑制されていることを知ったクリストファーとザックをはじめとした若者たちは、そのことに反発して本能の赴くままに行動するようになる。そして、ある事件をきっかけに船内の統制が崩壊していく。

 

 評価が低かったのでハードルを下げて観にいったら、驚き...とても現代的なテーマを含んだ作品だった。それは地球温暖化とか人口増加による食糧危機というこの作品の導入部分だけのことを言っているのではなく、この映画は90分を使って終始映し出していたことである。女性のリーダー誕生についての苦難の道筋についてだ。

 

 まず人間の欲望を取り戻したクリストファーとザックはリチャードなき航行をまとめることになるのだが、そこでリーダーになったクリストファーにザックがあの手この手でつぶしにかかる。時に偽のエイリアン情報を作り出し、クリストファーのリーダーとしての素質不足を指摘し、とうとう非合法でリーダーになる。この一連の流れがトランプ政権誕生の時にあまりに酷似しており、おそらく作り手は確実に意識したものだと思われる。

 

 そこで何とか苦難を乗り越えセラがみんなの投票でリーダーになる。女性リーダーに。そうこういうハチャメチャな出来事があって、男たちの争いやリーダーシップが壊れてようやく女性リーダーって生まれるんだよね。この映画はそれをよくわかっていた。