『あなたの旅立ち、綴ります』(The Last Word)
・男同士の会話が全くないくらい、今作は女性が中心に回っている映画だ、一言で言うなら「Girls Be Ambitions」、正真正銘の女性賛歌映画だ。
・評価は低いけど、私は好き。(評価が低い理由はなんとなく分かるけど)
・音楽映画でもあるんだけど、監督がMV監督出身ということで納得。音楽の使い方がうまいもん。
・西海岸が舞台だし、音楽賛歌で女性賛歌なところ『20センチュリー・ウーマン』を思い出すんだけど、モーテルのシーン、場所同じだったよ。
・女性3人でロードトリップしてマック食べながら、ラップ聴くとこなんて最高でしたよ。
・偏屈な高齢者が若い人と交流を通して物語が進んでいくっていうのは別に珍しい話ではないんだけど、今までずっとその高齢者役は男性が配役されていたし、男性の特権のような役だったなと思う。こういうテーマの映画で女性が配役される機会が増えることを切に願う。てか人類の半分は女性なのにどうして今まで作られてこなかったのだろうか。
・言葉だけでなく、言葉では伝えきれない音楽も今作の重要なテーマだ。主人公が高齢女性なので登場する音楽が50・60・70年代だけかと思わせておいて、最後は積極的に最近の曲も聴いていて、音楽シーンへのリスペクトを感じたし、懐古主義に終わらせていなくて、その辺すごく応援できる映画だった。
・女性の描き方も先鋭的だけど、父親の描き方も良かった。娘のために普通に家事も料理もするし、心から自然に娘を応援しているし、夢を追うため自分と別れた妻を今でも応援しているし、凄く良い理想的な父親じゃなった?
・母&娘映画でもあるんだけど、最後はお母さんを追いかけてアンダルッシアへ出かけるシーンをみて、これは完全に女性の成功映画だなと思ったし、近年まれに見るくらいの女性映画だったよ。