@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『PS2 大いなる船出』

 

PS2 大いなる船出』 (Ponniyin Selvan: Part Two) [2023年インド]


敵襲を受けて荒波に沈んだアルンモリ王子の訃報が王国全土に広まり、人々は悲しみに包まれた。しかしアルンモリは、これまで幾度も彼の窮地を救ってきた謎の老婆に助けられ、一命を取り留めていた。アルンモリのもとに集った長兄アーディタや長女クンダヴァイら王族たちは、密使デーヴァンから王朝転覆の黒幕と計画の全貌について知らされる。計画を裏で操るナンディニへの愛憎を抱えるアーディタは誘いに乗って彼女のもとへ向かい、アルンモリには刺客が差し向けられる。監督はマニ・ラトナム。出演はビクラム(第一王子アーディタ)、ジェヤム・ラヴィ(第二王子アルンモリ)、トリーシャ・クリシュナン(王女クンダヴァイ)、アイシュワリヤー・ラーイ(ナンディニ)、カールティ(デーバン)ほか。

 

 前作『PS1 黄金の河』の鑑賞時に眠気に襲われてしまい作品の内容を覚えていないのすが、内容が複雑で退屈で、かつそれに加えて登場人物が多くて困ったのは覚えていた。それを踏まえて本作鑑賞前に登場人物を整理し覚醒状態のまま映画館へ。ただ空しく撃沈。前作を越える複雑性と登場人物の多さ、そしてあまり派手でない歴史モノで、本作も見事に激しい睡魔に襲われました。でもそれを置いておいても、「この人は一体誰だっけ?」と思うことが多くて。アクションが派手ならすべて丸く収まるのだが、その肝心のアクションも地味で少な目で。この映画が持っている魅力と私が求めているモノが全くかみ合わなかったのだと思う。地味だけど豪華で壮大であることは変わりないので、私の趣味嗜好が悪いと思う。

 

 ただそれでも良いなと思ったのが、ナンディニは実は王の落とし子である女性で、結果的には自分を陥れた王家に復讐したことが分かるところである。映画としてはそれが悲劇にように演出されていて、ナンディニの母も捨てられたのにまだ王を思っているみたいな設定であるところが、勿体ないと感じた。原作通りなのだろうが、私は王の落とし子であるナンディニが母親のために王家そのものに復讐する話が見たかったなと。絶対そっちのほうが面白いでしょ。

 

 もちろんヒンディー語映画やデルグ語映画の方が派手で理解しやすくて好きなのだが、こういうタミル語の映画も観なければいけないなと思った。当たり前だけど、インド映画という枠組みの中だけど、全然スタイルとかが違うんだよね。もちろん監督の作家性に起因している違いもあると思うけど。ただ本作が好きかどうかは別として、タミル語、タミル文化を讃える映画であることは確かだと思う。