@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ふたりのマエストロ』

 

『ふたりのマエストロ』 (La Scala) [2022年フランス]

 

パリの華やかなクラシック界でそれぞれ指揮者として活躍する父フランソワと息子ドニ。ある日フランソワのもとに、世界最高峰のミラノ・スカラ座音楽監督への就任を依頼する電話が掛かってくる。ドニはライバルでもある父の成功を素直に喜べずにいたが、翌日、今度はドニがスカラ座総裁から呼び出しを受ける。実は就任を依頼されたのはドニで、父フランソワへの連絡は誤りだったのだ。父に真実を伝えなければならず葛藤するドニだったが……。イスラエル映画「フットノート」の設定を変えてリメイク。監督はブリュノ・シッシュ。出演はイバン・アタル(ドニ)、ピエール・アルディティ(フランソワ)ほか。

 

 端的に言ってすごく退屈な映画だった。ここで音楽ぐらいは褒めてやるかと思うのだけど、使用されているクラシックもスタンダートだから良くて当然。ラストの分かりあえなかった父と息子の共演が本作のピークだと思うが、まずそれに至るまでの脚本と人物描写がとにかく雑だ。ドニは表彰されるくらい大物らしいのだが、それだけで彼がどれだけ音楽へ取り組んでいるのか父への思いとか少ししか描かれずに、それなのになぜか父の愛に飢えているみたいな描写ばかりですごく稚拙で幼い人間にしか映らなくて、本当に魅力のない人だ。

 

 父フランソワも凄いらしいのだが、具体的にどう凄いのか分からないまま息子ドニを認められないで、ドニ同様に稚拙で幼い人間にしか映らない。だからラストのコンサートも「だから?」なのである。久しぶりに雑で褒めるところが1つもない映画だった。