@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『きっと、それは愛じゃない』

 

『きっと、それは愛じゃない』 (What's Love Got to Do with It?) [2022年イギリス]

 

ドキュメンタリー監督のゾーイは幼なじみの医師カズと久々に再会し、彼が見合い結婚をすると聞いて驚く。今の時代になぜ親が選んだ相手と結婚するのか疑問を抱いた彼女は、カズの結婚までの軌跡を追う新作ドキュメンタリーを制作することに。ゾーイ自身は運命の人の出現を待ち望んでいるが、ダメ男ばかりを好きになり失敗を繰り返していた。そんな中、条件の合う相手が見つかったカズは、両親も交えたオンラインでお見合いを決行。数日後、カズから婚約の報告を受けたゾーイは、これまで見ないふりをしてきたカズへのある思いに気づく。監督はシェカール・カプール。脚本はジェマイマ・カーン。出演はリリー・ジェームズ(ゾーイ)、シャザト・ラティフ(カズ)、エマ・トンプソン(キャス)、シャバナ・アズミ(アイシャ)ほか。

 

 簡単な感想。監督もアジア系で、脚本を担当した方も昔パキスタンの元首相と元夫婦だったという凄い経歴があるかたで、本作て描かれてるリアルさや文化の衝突などは恐らく作り手の経験が反映されているのだろう。そもそもステレオタイプやエキゾチシズムなど色んなリスクを背負った作品で、話が進行していくごとに色んなリスクを分散していっているような印象を受ける。

 

 そのためラストは離れ離れだった家族が集まり和解するという、全世界共通としてある家族愛という良い価値観に着地したのは無難だと思うが、まあこれで良かったんじゃないとも素直に思った。

 

 個人的にゾーイがドキュメンタリー撮影を通して、ある一線を越えてしまいドキュメンタリー対象者である人たちに失望されるというシーンが凄くリアルで、これは作り手の反省が反映されていると思われる。けっこう撮影者とはこうあるべき、こんなことはしてはいけないという、撮影倫理についても取り上げている映画だと思う。