@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『バビロン』

 

『バビロン』(Babylon)

 

 夢を抱いてハリウッドへやって来た青年マニーと、彼と意気投合した新進女優ネリー。サイレント映画で業界を牽引してきた大物ジャックとの出会いにより、彼らの運命は大きく動き出す。恐れ知らずで美しいネリーは多くの人々を魅了し、スターの階段を駆け上がっていく。やがて、トーキー映画の革命の波が業界に押し寄せ……。

2022年、アメリカ製作。言語は英語、スペイン語。上映時間は189分。レイティングはR15。日本配給は東和ピクチャーズ

 監督&脚本はデイミアン・チャゼル。出演はブラッド・ピット(ジャック)、マーゴット・ロビー(ネリー)、ディエゴ・カルバ(マニー)、トビー・マグワイア、サマラ・ウィービング、オリビア・ワイルド、フリーほか。

 

 実は2月中に観たのだが感想を書くのがアカデミー賞以降になり、そこで当初予想されていたよりはるかに本作品が冷遇されていたそうで、2月中に観た時よりも評価が甘めになる。それにTwitter上の評価も芳しくなかった。

 

 なんかずっと下品な『雨に唄えば』みたいな映画だなと思ったら、まさかの最後に最大のオマージュがあり、ああこういう映画を作りたかったのかという感じだ。しかし最後は少しやりすぎというか、まず『雨に唄えば』でモデルになっただろうマリーをはじめ当時の人々は、あの映画を観てあんな感動するかな?むしろ腹立ったと思う。まああのマニーの涙がもしかしたら悔し涙かもしれないのでなんとも言えないのですが。そしてマニーが『雨に唄えば』を経て過去から未来への映画への走馬灯を見るシーンがあり、そこでたくさんのヒット作やらの映画が少しだけ引用されるんだけど、それはやりすぎ演出だと思う。私はゲロとか排便とか排尿より、そっちのほうが嫌だった。

 

 と非難してみたが、それでも非常に面白い作品であった。もちろん美術とか撮影の感じとかスコアとかはさすがだ。デイミアン・チャゼル監督は何を撮ってもすごく真面目で、本来あの時代の映画史を撮るならもっとキャンプになるはずなのに、まったくそんな風にならないのはある意味すごいことだ。映画史について物語を作るよりも、一層のことドキュメンタリーを作ってみたらどうだろうか。