@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』

 

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』 (Mona Lisa and the Blood Moon) [2022年アメリカ]


謎めいた少女モナ・リザは、あの有名な絵画と同じ名前だが、絵に描かれた女性のようにほほ笑むことは決してない。彼女は12年もの間、精神病院に隔離されていたが、ある赤い満月の夜、突如として他人を操る特殊能力に目覚める。自由を求めて施設から逃げ出したモナ・リザは、サイケデリックな音楽が鳴り響き、刺激と快楽に満ちたニューオーリンズの街にたどり着く。そこでワケありな人生を送ってきた、さまざまな人たちと出会ったモナ・リザは、やがて自らのパワーを発揮し始め、月に導かれるように新たな世界を切り開いていく。監督&脚本はアナ・リリー・アミールポアー。出演はチョン・ジョンソ(モナ・リザ)、ケイト・ハドソン(ボニー)エド・スクレイン(ファズ)。

 

 一言で言うとアメリカ人じゃない監督が作ったアメリカの映画だ。ジャズ、ストリップ、ダイナー、沼と森、ネオンに輝く街並みなど、アメリカ的なモノが一度に会するこの映画の舞台がニューオリンズっていうのも、アメリカ人じゃない人が選ぶって感じだ。私もこの題材でアメリカを舞台にするならニューオリンズで撮ると思う。このアメリカ人じゃない人がアメリカを撮るっていうと今年観た『To Leslie トゥ・レスリー』との類似を指摘できるかもしれない。

 

 超能力を持った何も知らない女の子がイノセンスな男の子と出会って恋愛しないけど、逃走していく話は、どこか日本の漫画やアニメのようだ。でも一番イメージしたのはアメリカのロード・ムービーだ。この折衷具合が、やはりアメリカ人じゃない視線だろう。

 

 世間の穢れを知らない女の子が先輩と言うか守護天使のようなボニーに導かれ犯罪に手を染めていく話は(そこから逃走もする)、同じく女性監督の『ハスラーズ』や『さよなら、私のロンリー』と類似してるが、それらを融合させた作品かもしれない。ただし主人公のモナ・リザがあまり喋らないので少し物足りないかもしれない。スコアがレイヴにいるような感覚を味合わせる作りで、ビジュアル強めのオシャレ映画的な側面も強い。私は面白いと思う。