@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ドント・ウォーリー・ダーリン』

 

『ドント・ウォーリー・ダーリン』(Don't Worry Darling)

完璧な生活が保証された街で夫ジャックと幸せな日々を送るアリスは、隣人が赤い服の男たちに連れ去られるところを目撃する。それ以降、彼女の周囲では不可解な出来事が続発。次第に精神が不安定となり周囲からも心配されるアリスだったが、あることをきっかけに、この街に疑問を抱くようになる。

 

 映画公開前から監督のオリヴィア・ワイルド&ハリー・スタイルズとフローレンス・ピューのビーフが話題になりまくったりとネガティブなニュースが続いた作品で、公開されていてもあまり評価は高くなかったそうだが、一応結果的にはヒットしているし個人的にも面白かった。

 

 映画は終始アリスのフラッシュバックの正体を探っていく作りになっていて(これはかなりクドくてヒツこい)、実はアリスが暮らしていた1950年代の郊外のような理想郷共同体はジャックが現代(もしくは未来)で高度な技術で見せていた幻想で、アリスはDVを受けていたんですよというオチである。オチがオチなので、面白いと思うがが拍子抜けを食らうのも事実である。(逆にあれ以上面白くもならないが) この住んでいた場所が昔なんだけど、実は時系列は現在というのは『アンテベラム』と類似している.

 

 それでも鏡を使った演出や1950年代をモチーフにした衣装や美術も良い。実際ああいう街はあっただろうなと思う。しかし人間の描き方が微妙で、例えばあの世界に自らいる人たちはどういうつもりなのか疑問に残るところも多い。

 

 ジャックがアリスに見せていた幻想は1950年代だが、確かにアメリカのノスタルジーはよくこの時代がモデルになっていることが多い。この映画はそのノスタルジーを否定しているが、私もそれには賛成だ。

 

 実は『ブックスマート...』で金持ちな感覚がどうも鼻についていたのだが、本作はそのお金持ちだったりをわざと愚かしく描いており、そこはとても好感が持てた。(でも映画としては『ブックスマート...』の方が好きだが)