『ラ・ラ・ランド』の音楽スタッフはメインの音楽を選ぶセンスが壊滅的にダサい
『ディア・エヴァン・ハンセン』(Dear Evan Hansen)
学校に友達もなく、家族にも心を開けずにいるエヴァン・ハンセンが自分宛に書いた「Dear Evan Hansen(親愛なるエヴァン・ハンセンへ)」から始まる手紙を、同級生のコナーに持ち去られてしまう。後日、コナーは自ら命を絶ち、手紙を見つけたコナーの両親は息子とエヴァンが親友だったと思い込む。悲しみに暮れるコナーの両親をこれ以上苦しめたくないと、エヴァンは話を合わせ、コナーとのありもしない思い出を語っていく。エヴァンの語ったエピソードが人々の心を打ち、SNSを通じて世界中に広がっていく。
まず舞台版を一切観たことないので申し訳ないが映画だけを観た感想になる。まず舞台版ではおそらく功をそうしていただろうストーリーや演出が映画版になると少しやりすぎな感じがしてあまりいい映画ではないような気がする。もちろんメッセージ性は分かるし、私はエヴァン君があまりにも私と性格が似ていて共感性周知を発生しなくりながら共感しながら観ていたが、少し冷静になって考えるとやはりこの映画の演出は盛りすぎだと思う。
まず音楽は素晴らしい。個人的には最後のエヴァンがコナーの果樹園に行って自分に手紙を書くシーンで歌われる曲(たったら一人で歌われるシーン)が一番好きだが、この映画のメインどこはエヴァンがコナーの追悼でスピーチするところで歌われる"You Will Be Found"だ。クソ『グレイテスト・ショーマン』で歌われる"This Is Me"的な感じのクワイアがはえる歌で、確かにいい曲だと思う。(そのうちCMで使われそう) しかし私はこの曲はそんな重要な歌ではないと思う。まずこのエヴァンのスピーチで共感を集めるのだが、まだそのシーンではエヴァンは嘘をついているシーンだが、周りの学校の人々たちも急に手のひらをかえしてエヴァンに共感したりするのだが、正直都合が良すぎるし、その辺ででてくるSNSのシーンは今世紀最大のダサシーンだったと思う。曲の良さをダメにしてた。『ラ・ラ・ランド』の音楽スタッフはたぶんこの映画でのメイン曲にしたかったんだろうけど、私は断固反対だ。なぜならこの映画ではエヴァン君は最終的には学校で孤立しても嘘をつきとおすのはやめるという姿勢を貫くのだから、最後の一人で歌う曲が一番この映画で大切な歌だろう。
あと個人的にこの映画を観て思ったし最近だとドラマ『ユーフォリア』や『ザ・プロム』を観ても思ったのだが、アメリカの高校生って1人でいる子に対してのフォビアがすごすぎると思うし、その親も自分の子どもに友達がいないことに対しての嫌悪感がすさまじいと思う。文化の違いなのか分からないが、一人でもたくましく生きていける高校生映画やドラマでも出てきていいと思うんだけど。