@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ランガスタラム』

 

『ランガスタラム』(Rangasthalam) [2018年インド]

 

1985年、アーンドラ・プラデーシュ州ゴーダーバリ川沿岸の田園地帯ランガスタラム村。モーターを使って田畑に水を送る仕事をしている陽気な青年チッティ・バーブは、難聴のため他人の声をうまく聞き取ることができないが、毎日を楽しく過ごしていた。近所に暮らす女性ラーマラクシュミに恋心を抱いた彼は、不器用な求愛をする。一方、ランガスタラム村の人々は「プレジデント」を名乗る金貸しブーパティによって苦しめられていた。中東ドバイで働くチッティの兄クマールはプレジデントから故郷の村を救うべく、州議会議員の力添えで村長選挙に立候補するが……。監督はスクマール。出演はラーム・チャラン(チッティ)ほか。

 

 この日本盤ポスターから想像できないくらいゴアな仁義なき戦いみたいな映画だった笑 良い意味で裏切られたよ。この映画はレイトされていないらしいけど、ああいうゴア描写に体制ない人はビックリするんじゃないかな、私は体制あるけどびっくりしたよ。まあでも『RRR』もけっこうグロいって言ってる人もいたか。

 

 主人公が難聴であると明確に分かる設定があるのがメジャーなインド映画では珍しいのは分かるけど、正直あまり映画の中では描かれているのを観る限りでは上手くないきがした(難聴に良いも悪いもないけど)。また主人公の手が早い感じ、すぐに暴力に訴える感じがあまり好きに慣れず、女性に対しても酷い野郎だ(いきなり殴るのはもはやアウトだろう)。3時間以上ある映画でちょくちょく主人公の言動にイラついたので、鑑賞自体は辛かったな。それでもやっぱりダンスのシーンはすごくて、私が観てきたインド映画の中でも指折りのダンスだったと思う。

 

 映画の本筋はインドのある地方の政治腐敗にと権力腐敗に対して市民に蜂起と選挙参加を呼び掛ける映画で(かつ凄いアクション)、それは理解できるのだが、結局チッティが暴力に訴えて終わらせたのが何とも映画の筋とズレてしまっていないか。そしてその暴力はチッティと兄が嫌っていた腐敗に繋がっていくと思うのだが、そんな疑問を提示ることなく映画は終わる。おそらくこの映画は民主主義ではなく革命を描いていたのだと思う。