@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ブータン 山の教室』

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ブータン 山の教室』(Lunana: A Yak in the Classroom)

 

ヒマラヤ山脈の標高4800メートルにある実在の村ルナナを舞台に、都会から来た若い教師と村の子どもたちの交流を描いたブータン映画。ミュージシャンを夢見る若い教師ウゲンは、ブータンで最も僻地にあるルナナ村の学校へ赴任するよう言い渡される。1週間以上かけてたどり着いた村には、「勉強したい」と先生の到着を心待ちにする子どもたちがいた。ウゲンは電気もトイレットペーパーもない土地での生活に戸惑いながらも、村の人々と過ごすうちに自分の居場所を見いだしていく。

 

 ブータンの映画は初めて観た。実際にヒマラヤ山脈で撮影したらしいので夜のシーンを撮るのが大変だったのか、映画の中でほとんどが昼間のシーンだ。また大変静かな映画である。映画の内容はよくある話ではあるが、ウゲンが最終的にオーストラリアに行き夢を叶えるというラストは大変良かった。

 

 まあ個人的には村の子どもが主人公で教育を通して社会を知っていき成長し、村や社会の閉塞感や問題に焦点を当てていく作品のほうが好きだが、本作はあくまで教師が主人公だ。村の子どもたちは非常に純粋で映画も一貫してその態度に変化はない。村では初等教育以上のものは求められず、あの後子どもたちは労働力と子孫繁栄として村に尽くしていくことになるのだが、正直それって本当に幸福なんですかと問いかけたくなる。しかしその問いかけをもつことはこの映画では禁じられているのだ。