@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ザ・メニユー』

『ザ・メニユー』(The Menu)

有名シェフのジュリアン・スローヴィクが極上の料理をふるまい、なかなか予約が取れないことで知られる孤島のレストランにやってきたカップルのマーゴとタイラー。目にも舌にも麗しい料理の数々にタイラーは感動しきりだったが、マーゴはふとしたことから違和感を覚え、それをきっかけに次第にレストランは不穏な空気に包まれていく。レストランのメニューのひとつひとつには想定外のサプライズが添えられていたが、その裏に隠された秘密や、ミステリアスなスローヴィクの正体が徐々に明らかになっていく。

 

 全体的にかなり退屈な作品だと感じた。スリラーやホラーの要素と料理の相性があまり良くないんだなと。(これを言ったらお終いであるが、食べ物を粗末にするなと思った) レストラン側の不気味さと客のスノッブな感じが腹立ってきて、出演している役者たちにすら腹が立ってくる始末だ(それって相当な酷さだぞ)

 

 何かを生み出したり作り出したりする側(映画だとレストラン)それを一方的に消費したり批評したりするする側(映画だと客)の関係性をテーマにした映画である。そしてこの両者の関係は必然的にこの映画と私の関係でもある。その両者の純粋と悪意の対立がひずみを生むんだと言いたいようだが、私は「つまらないものはつまらない」と言わせてもらう。

 

 主人公のマーゴ(アーニャ・テイラー・ジョイ)はおそらく"ファイナル・ガール"なんだけど(何も生み出さないし、消費も批評もしない、どちらかというと弱い立場の労働者だ)、あのレストランにふさわしくない人物だからこそ生き残れたんだ。こういうふさわしくない人間でありたいと思う。