ハイテンション映画...
『魔女がいっぱい』(The Witch)
60年代のとある豪華ホテルに現れた魔女の集団。彼女たちは世界中の子どもたちをネズミに変える恐ろしい計画があることを明かす。そのたくらみを知ってしまった少年が魔女たちの企みを阻止するために動くのだが...
ロワルト・ダール原作のため、まず凄いブラック・ユーモア溢れる内容であるうえで、さらにロバート・ゼメキスの撮り方がすごく、また役者(特にアン・ハサウェイの魔女役)たちの異常に力の入った演技の相乗効果で映画全体がとんでもないハイテンションな作品となっており、評価は低いがまあロワルト・ダールの作品の映像化はこれくらいやっても違和感はないのかなと思う。ロワルト・ダールは親なんか捨てちまえ的なメッセージを伝えるのだが、今作もそれを追従しており、それは良かった。ネズミになっても人間に戻ろうと努力せず、魔女をやってつけるのが第一目的である子どもたちも、魔女と同じくらい普通じゃないのだが(そしてそれを普通に受け入れるオクタビア・スペンサー演じる叔母が一番普通じゃない(笑))、この普通の人々が出てこないのがロワルト・ダールの世界観なのだ。(叔母の家庭状況がよく分からない)
それにしても女性や黒人が描けないと思っていたロバート・ゼメキスが女性と黒人がメインの映画を普通に作ったことに純粋に驚いている。まあ異常なハイテンションだけど。