@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『華氏119』

抵抗と行動あるのみ!私たちにはマイケル・ムーアがいる!

 

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『華氏119』(Fahrenheit 11/9)

 

 常に反抗の気持ちを持ちたいと生きている私ですが、恥ずかしながらマイケル・ムーアの映画を初めて観た。彼の作風は知っているし、いつか観ようと思っていたのですが、なにぶん政治ドキュメンタリーは公開当初に観たほうが良いだろうし、だからこそDVDなどで観る気が起きなかった。そしてケーブルテレビでもなかなかやってくれないし。私の地元の映画館で『華氏119』が放映すると聞いて、最高にテンションが上がり、足早に映画館へと出かけた。そしたらなんと観客は私一人。それでもしっかりとマイケル・ムーアのメッセージは受け取りました。

 

 ドキュメンタリーの前半は、どうしてトランプ大統領が生まれたのか、フリントにおける水道の民営化が何をもたらしたのか、フリントの汚水問題をちゃんと対応しなかったオバマ前大統領への批判、大統領選における民主党のダメっぷりなどがマイケル・ムーアらしい作風で鋭く描かれている。観ているこちらが恐ろしくなるくらいだ。正直、ホラー映画よりこっちのほうが圧倒的に怖い。後半は、マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校銃乱射事件をきっかけに高校生たちが始めたMarch for Our Livesや今の民主党に変化を起こそうと新たに立候補した新気鋭の若手政治家たちや待遇をよくするためにあらゆる週で団結した教師たちや資本主義がいかにアメリカの選挙活動を支配しているかについてやトランプ大統領ヒトラーの選挙活動と比べる演出など、主に抵抗について描かれていた。

 

 今のアメリカが舞台であるが、ドキュメンタリーの中で触れられていたいくつかのことはすでに日本でも起きていることなどで、本当に真剣に見て、考えることがある。特に水道の民営化のところは明日のわが身を見えているような気分だった。改めて水道の民衆化については反対だし、これからの変化を注意深く観察していかなければいけないという気持ちを新たにした。

 

 高校生たちが始めたMarch for Our Livesのところはずっと泣きながら観ていた。彼らと年齢が近いということもあってか、かなり刺激を受けた。そうだ抵抗と行動あるのみだ。日本にいると、こういう気持ちを抱いていても間違ってるんじゃないかと思わされるような出来事ばかりなので、こういうドキュメンタリーがあること自体が励みになる。ありがとう。

 

 しかしマイケル・ムーアが出てきたころは、かなり左寄りだと批判されており、リベラルからも難色を示されていたのに、今のリベラルがマイケル・ムーアが言っていたことを実行しているあたり、この10年でだいぶリベラル側が変化したんだなと思う。

 

 最後にドキュメンタリーで一番面白かったところを。フリントの抵抗運動の中で運動家を恐れ警察に連絡した人間が電話で「(デモ隊は)武器はもっているのか?」と警察に問われ、「マイケル・ムーアがいる」と答えていたシーンは最高に笑えるし、最高に励みになる。そうだ、私たちにはマイケル・ムーアがいる。