UKの兄ちゃんはやっぱりイイ奴だな...
『ファイティング・ファミリー』(Fitghing with My Family)
ドキュメンタリーとして放送された実際の話を映画化した話で、終始テンションがあがる映画である。女性が主人公の映画でプロレスを描いた作品なんて初めて観たが、イギリスのこういうスポーツ映画はやはり面白い。
フローレンス・ピュー演じるサラヤがUKの田舎からのしあがりアメリカのプロレス・リーグまでいくのはまさにアメリカン・ドリームでその過程をとても丁寧に描いている。しかもアメリカで練習に励む過程描写も素晴らしく、特に同じくプロを目指す同期たち(何人かはシングル・マザーだ)との喧嘩や仲直りをして一緒に夢を叶える描写がよく最高のスポーツ&女子映画であると思う。是非ヒットして欲しい。
サラヤを支える家族も良いし、アメリカの動機もイギリスの地元の友達も良いのだが、やはりこの作品の肝はサラヤの兄ちゃんだ。両親のことを想ったり、サラヤと負けないくらいプロレスが好きで夢を叶えたいのに叶えられず、兄として妹の成功を喜びたい反面どこか嫉妬してしまう。でも最後は妹の最大の味方でいる。『シング・ストリート 未来へのうた』のブレンダンお兄ちゃんかと思ったよ。UK映画で一番魅力的な人物は兄ちゃんなのかもしれない。