今度は自分のために戦うんだよ、イアン息子よ。
まず私は『ロッキー』シリーズも、『クリード チャンプを継ぐ男』も未見だ。ロッキーの世界観には全く思いれもないので、今作を観ただけの感想になる。
この映画を観て一番思ったのが、戦う理由がハッキリしている奴のほうが強いということだ。クリードはヘビー級チャンピオンで挑戦を受ける側であるが、色々葛藤しながらも、戦う理由がある。だからこそロッキーも迷わず応援する。
確かに、今の時世では、戦う理由が必要だ。いくらボクシングがそういうスポーツでも、映画として見せる以上(つまり暴力描写があるということ)は、明確で観客が納得する理由が必要だ。
それとは反対にドラコ息子は強いが、戦う理由がハッキリしない。お父さんの復讐を背負っているんだけど、それでもなんだか非力に見えるのは、戦う理由、拳をあげる理由が恐ろしくはっきりしないからだ。だから映画上、一度クリードに勝ったとしても負け続けているように見えてしまうのだ。ドラコ息子よ、今度はちゃんと自分のために拳をふるうんだよ。そしたら最後、一番強いのはドラコ息子だよね、きっと。
っと、そんなことを思わせてくれる映画だった。内容以外の感想を描くと、女性の描き方は男の登場人物を中心に添えた描き方だったし、おそらく男以外の会話をしていないと思う。あとクリードはロシアでのリベンジマッチで妻の歌で入場するんだけど、普通にヤバイ登場の仕方だと思う(笑)