住んでるところがなんか変…
『スモールフット』(Smallfoot)
アニメだけどミュージカルなのでなんとしても字幕版を観たいと考えていたので、どこの映画館を観ても吹き替えしかやってなくてイラつくが、主人公の吹き替えがなんと『ドラえもん』でジャイアンの声優である木村昴さんということでイラつきが一転楽しみに変わった。
ということで吹き替え版を観たが、ジャイアンの美声を堪能できたので満足でした。しかも公開初日の一発目に観に行ったら観客が私一人でした。なので一人でなんだか得した気分だった。
話の内容は、「今まで違和感なく住んでいた村だけど、知識をつけてみたらやっぱり変だぞココ、大人の事情を知っちゃいました」的な感じで子供向けなのに非常によくできた映画だった。しかしラストがイエティと人間たちが手を取り合うという内容だったが、正直そこはあまり乗れなかった。何年間も迫害され続けてたのに、そんな簡単に和解できるか?という感じでそこだけは何となく子供向け要素を感じた(まあ子供向けとしては正解のラストだと思うけど)。
個人的に面白いなと思うのが、人間とイエティが最後まで会話が分かることがなく、いわゆる映画的な表現がなく、最後までなんとなくお互いの意思を伝えあうまでの関係で終わっていて、そこはかなり斬新だと思う。
ミュージカルなので、いわゆるミュージカルらしい曲もあるけど、クイーンとデヴィッド・ボウイの「Under The Pressure」の替え歌が流れたり(ここはおそらく声優を務めたジェームズ・コーデンの芸風に寄せた)、スモールフットたちの住む村の説明をするとき村長が歌う歌が完全にラップで最高に笑えた(ここも声優を務めたシモンに寄せた)。
あと一応指摘しておくが、イエティたちが住む設定であるヒマラヤの町々はあんなにネオンに光が灯ってないと思う。
やはり欲を言えば字幕版でチャニング・テイタムとゼンデンヤの歌声が聞きたかったが、それを差し引いても良い映画だったことは確かだ。