@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ラ・ボエーム ニューヨーク愛の歌』

 

ラ・ボエーム ニューヨーク愛の歌』 (La boheme: A New York Love Song) [2022年香港・アメリカ]


パンデミックで閑散とした真冬のニューヨーク。画家のマルチェッロ、詩人のロドルフォら4人のアーティストが、屋根裏部屋で寒さに耐えながらその日暮らしの生活を送っている。大みそか、1人で部屋に残っていたロドルフォは、火を借りに来た隣人ミミと瞬く間に恋に落ちる。一方、マルチェッロは新年パーティで元恋人ムゼッタと偶然にも再会し、かつての愛を再燃させる。監督&脚本はレイン・レトマー。

 

 プッチーニ作曲のオペラ『ラ・ボエーム』をミュージカルとして映画化した作品で、物語の舞台設定を1830年代パリから現代のニューヨークに移している。この話を聞いてまず思い出すのがミュージカル『RENT』だ。おそらく本作も『RENT』の延長線上にある感じだ。また「ラ・ボエーム」では結核、『RENT』ではHIV/AIDS扱っていたが、本作は現代ということもあって明らかにコロナウィルスを扱っている。むしろコロナ禍を経て、『ラ・ボエーム』をコロナウィルスと合わせて新しく作ってみようと思ったのではないかと思うくらいだ。

 

 ただし私はこの映画の観客じゃなかったというか、まあ宣伝につられて観に行った私が悪いのだが、まさか本当にオペラだと思わなかった。だってポスターだけ見たら普通のミュージカルだと思うし、それこそ『RENT』みたいなロックミュージカルかと思って観に行くじゃん。映画が始まった瞬間本当にオペラが始まった時、純粋に「しまった~」って感じであとは映画が終わるまでただ耐えていた。オペラに全く興味がないので本当に申し訳ない。というか私みたいに『RENT』みたいなミュージカルを期待して観に行って、全然違ったという人、けっこういたのではないか?

 

 そのせいで細かいところにツッコミを禁じ得なかった。まず飛沫感染するコロナを扱っておいて、あんなにマスク無しで顔を近づけていいのか...また映画なのだからもう少しシーンにも動きかがあってもいい気がするし、オペラの大げさな感じと女性観が古い感じもそのまま現代に持ってきて意味あるのか。そこはもう現代に合わせてアップデートするべきだし、それこそ出てくるカップルが男女だけっていうのも古い。何回も言うけど現代のニューヨークが舞台なんだよ。この映画を観ながら『RENT』って本当に画期的なミュージカルだったのだと再認識させられた。

 

 あとこの映画の主人公カップルはアジア系で、それが本作の革新的なところだと思うのだが、この日本盤ポスターを見る限り全然アジア系を押し出さないでポスターから姿を消す感じ、日本洋画配給会社のアジア系軽視は根深いものがあるなと。