@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『グレイテスト・ショーマン』

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グレイテスト・ショーマン』(The Greatest Showman)

 

映画の冒頭とラストに繰り返される「これは史上最大のショーだ」という曲にあるように映画というより限りなくショーだった。舞台は19世紀半ばのアメリカなのに音楽は現代のPopsで凄い耳に残る。しかし、内容が好みではなかった…舞台上では"みんな平等だ"で押してるんだけど、ステージ裏では全く平等ではなかった。主人公のバーナムはショーが成功して豪邸に住んでいるのにさ。見せしめのための多様性だった。ステージが壊れるし、ショーマンの暴走という意味では去年の『シング』と非常に既視感があった。主人公の性格も喋り方も似てる。しかし、『シング』と違って妻子持ちなので、そのことがこの映画をさらに悪くしている気がする。予告編通りミシェルウィリアムズの役がどこまでも主人公について行く妻役だったんだけど、それがとても辛かった。邦画によく出てくる母親みたいな、「マジカル・ワイフ」と言えばいいのか。ショービズにとりつかれた男が父性の大事さに目覚める"父と子"ストーリーだったけど、こういう"父と子"からくる家族ストーリーってアメリカ映画の根底に凄い強く残っている気がする。プロテスタント倫理からの影響かな。日本よりかは父親とはどういう存在なのか議論しているアメリカ映画は多い。もちろん監督や脚本家に男性が多いからだと思うけど。最後の方で歌うカントリー調のFrom Now Onで「家に帰ろう」と何度も繰り返されてるので、この映画はショーマンの家族再生物語なんだなと確信するんですけど、同時にこの映画に出てくるマイノリティたちはみんな主人公の白人男性にとって天使みたいな存在であることが示されるラストでもある。

 

追記(2018.6.9)

今作は『La La Land』同様に日本でめちゃくちゃヒットしており、特に「This Is Me」をTVから聞かない日がないくらい色んな所で使われている。日本人はミュージカルになじみが薄いとか言ってる人がいまだにいるけど、日本人ほどミュージカルが好きな人もいないだろうと私は常々思っているんだけど。また今作のなり薄っぺらい多様性メッセージも受けているらしく、とにかく私は日本人の主流派とは相容れられないということが改めて分かった次第です。fuck...