@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『アバウト・レイ 16歳の決断』

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『アバウト・レイ』(3 Generations)

 

実は去年からすごく楽しみにしていた作品だった。特に一度日本公開が延期してしまい、もう日本公開はないのかなとさえ思っていたが、2017年のエル・ファニングの活躍を知ってか知らずか日本広報は日本公開にゴーサインを出してくれた。ありがとう。しかし、それと作品がよくできているかは別の話だ。なぜなら映画としてかなりつまらない作品だった。初めに言っておくと、私はエル・ファニングナオミ・ワッツスーザン・サランドンも大好きだし、彼女たちは申し分ないくらいの演技を披露してくれた。それだけでも観る価値がある。それにトランスジェンダーの主人公が本格的にホルモン治療を受けるために家族の同意を得るために向き合うという話自体は、こういうのが映画として取り上げられるのも素晴らしい。さらにレイと母親とレズビアンの祖母たちという3世代が同時に取り上げられるのは大変すばらしい。しかし、映画の中身がどうも薄くて、役者の演技頼みになってしまっている。題名通り、三世代の葛藤みたいなものに向き合って作るべきだったのかもしれない。まあ映画自体も90分くらいしかないからかもしれないけど。しかしこういうプロットの映画は近年だと結構暗いトーンで話が進んでいくが、主人公レイを取り巻く家族が優しく(もう少しレイの母親に焦点を当てるべきだったと思うが)、この映画は明るいトーンで進んでいく。そこがこの映画の良さでもある。またエル・ファニングの演技も素晴らしく(しかしシスジェンダーのエルがトランスジェンダーの役を演じることについて批判があった)、最近観る彼女の出演作ではこの映画が一番輝いていた気がする。やはり彼女は女性の監督作品で光る役者だ。(一部を除いて、男性監督の作品だとなんだか都合の良い小悪魔みたいな役を振られてることが多いからだ)。あとエル・ファニングのわき毛が見れるのもレアだ。

 

そしてこの映画がさらに残念なのが、あの悪名高いワインスタイン・カンパニーが配給しているのだ。しかもどうやらこの作品は2015年にトロント国際映画祭で先行公開されたが、評価が芳しくなく、すぐに公開を中止したそうだ。そしてなんと2017年の5月に公開されたそうだ。なんて横暴なんだ...それだけでワインスタインの横暴ぶりが分かる。しかし、ワインスタイン・カンパニーがなくなると、『アバウト・レイ』みたいな作品が作られる機会が減るんだろうなとも思う。

 

①微妙、主要キャストは全員白人②良い、特に高齢レズビアン・カップルが出てくるところが④ヌードもないのでかなり安心して観れる⑤監督がゲイビー・デラルという女性、脚本もニコール・ベックウィズという女性⑥⑦レイと取り巻く女性たちがメイン