『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』 (Ghostbusters: Frozen Empire)
真夏のニューヨーク。日差しが降り注ぐビーチで大勢の人々が海水浴を満喫するなか、海の向こう側から突如として巨大な氷柱が大量に現れ、街は一瞬にして氷に覆われてしまう。ゴーストバスターズとしてニューヨークの人々をゴーストたちから守ってきたスペングラー家は、その元凶が全てを一瞬で凍らせる「デス・チル」のパワーを持つ史上最強のゴーストであることを突き止め、事態を解決するべく立ち上がる。監督はギル・キーナ。脚本はギル・キーナ&ジェイソン・ライトマン。出演はポール・ラッド(ゲイリー)、マッケンナ・グレイス(フィービー)、フィン・ウルフハード(トレヴァー)、キャリー・クーン(キャリー)、セレステ・オコナー(ラッキー)、ローガン・キム(ポッドキャスト)、ビル・マーレイ(ピーター)、ダン・エイクロイド(レイモンド)、アーニー・ハドソン(レイモンド)、アニー・ポッツ(ジャニーン)、クメイル・ナンジアニ(ナジーム)、パットン・オズワルド(ヒューバート)、ジェームズ・アカスター(ラーズ)、エミリー・アリン・リンド(メロディ)ほか。
怒り狂った感想を書いた前作『ゴーストバスターズ アフターライフ』よりかは本作の方が好きです。自分でもびっくり。ちょっと和解できそう。それもきっと前作より監督が交代したのが大きい、「よっ、英断!」。ジェイソン・ライトマンのお父さんレガシーを見せつけられた分、その反動で本作は純粋に邪念無しで楽しかった。企画モノみたいな立ち位置で、そりゃ楽しいよね。子供たちだけで何かを解決しようとするところにおじいちゃんが絡んでくるという話はまんま監督の過去作の『モンスター・ハウス』みたいですごく楽しかった。
フィービーとあの幽霊の女の子メロディの関係はすごくクィアっぽかったんだけど、もう少し2人の関係を掘り下げても良かったのかな。まあコロンビアかソニーが大作でレズビアンを描けくはずがないけど。フィービーが幽霊になったあのシーンとか、ラブストーリーのテンプレートじゃないですか。
ただ悪い部分もあって、登場人物が前作から増えて、1人ひとりの人物描写が薄くなってしまっているし、そもそもどうやってゴーストバスターズは生計たててるんだという疑問も(それを言ったらお終いだけど)。また相変わらず新旧キャストのケミストリーの無さも見られたし編集ももたついている。あとフィービーがゲイリーのことを父と呼ぶみたいなクダりはまるまる必要ない。
良いところもある。大量のマシュマロンは可愛いし、新しいキャストも良い。何よりダン・エイクロイドが改めて凄く良いと思ったので、彼の演技をもっと他の映画でも見たいなと思った。