@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『シアター・キャンプ』

 

『シアター・キャンプ』 (Theater Camp) [2023年アメリカ]

 

演劇スクールの存続をかけて新作ミュージカルの上演に挑む人々の奮闘をモキュメンタリー形式で描いている。ニューヨーク州北部の湖畔にある演劇スクール「アディロンド・アクト」では、ミュージカルスターを夢見る子どもたちを長年にわたり指導してきた。しかし今夏のキャンプ開校を前に校長が昏睡状態となり、演劇に無関心な息子トロイが跡を継ぐことに。経営状況は破綻寸前に陥っており、スクール存続のためには3週間後のキャンプ終了までに出資者の前で新作ミュージカルを披露しなければならない。一癖も二癖もある教師たちと自由奔放な子どもたちは、期限までに舞台を完成させるべく奮闘するが……。監督はニック・リーバーマンモリー・ゴードン。脚本&原作&歌はニック・リーバーマンモリー・ゴードン、ノア・ガルビン、ベン・プラット。出演はモリー・ゴードン(レベッカ)、ノア・ガルビン(グレン)、ベン・プラット(エイモス)、ジミー・タトロ(トロイ)ほか。

 

 最初から最後までかなり笑える作品で、根底にある舞台ミュージカルへの愛も伝わってきて凄く良かった。不快な描写もほとんどなくて、ゲイを自認し、かつミュージカルに従事する当事者たちが心を込めて作った秀逸な作品だ。役者たちもすごく良くて、特に子役の子たちは本当に上手いね。業界にいる子役って揶揄や侮辱の対象になりやすいんだけど、脚本と監督を担当している彼らが、そもそも子役出身ということもあって、根底に愛を感じるんだよね。いわゆる業界の裏側を追ったモキュメンタリーだが、非業界人が観てもしっかり笑えてホッコリする映画だ。

 

 監督を務めるモリー・ゴードン(彼女は脚本も担当)や脚本を手掛けるベン・プラットやノア・ガルビンはまだ30歳前後だが、出演もできて裏方もできて本当に才能があるな~。もちろんラストのミュージカルシーンはすごい、業界の話だから作りやすいというのもあるのだろうけど、若いのにこんな映画作れて本当に凄い。とうとう自分より年下の監督が出てきたのかと思うと嬉しいし、時代は進んだなと思う。

 

 最近のミュージカル映画って微妙なのが多いし、どうせならこの感じで普通に映画として撮っても良かったんじゃないかと思って、そこはすごく勿体無いというか、モキュメンタリーする必要性みたいなものを感じ取れなかった。でも凄く面白い映画だった。