『ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック』 (Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutant Mayhem) [2023年アメリカ]
ミケランジェロ、ドナテロ、ラファエロ、レオナルドは、不思議な液体「ミュータンジェン」に触れたことでミュータントとなったカメたちだ。目立つ姿を隠すため地下や路地裏で身をひそめるように過ごしているが、中身は普通の人間のティーンエイジャーと変わらない。学校に行ったり恋をしたり、人間と同じ生活を送ってみたいと願いながら、拳法の達人であるネズミのスプリンターを師匠に、武術の腕を磨いている。ある時、そんな彼らの前に、ハエのスーパーフライを筆頭としたミュータント軍団が現れる。同じミュータントの仲間がいたことを喜ぶタートルズだったが、スーパーフライ軍団は人間社会を乗っ取るという野望を抱いていた。監督はジェフ・ロウ。
何度か映画化されている「ミュータント・ニンジャ・タートルズ」だが、本作はその中でも傑作の部類だったと思う。アニメーションがアメコミたっちで動きが活発的でかつ劇的なので面白い。今年の洋画アニメは『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』や『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』など傑作ぞろいだったが、本作はこれらより個人的に面白いと思った。
タートルズたちを現代の十代の若者にしたのも功を奏していたと思うが、ニューヨークのローカリズムをしっかり物語に溶け込ませタートルズの4人を現代の普通の黒人の若者のように上手に見せていたのが良かったのだと思う。現にメインの声優は4人とも黒人のキャストだ。またそれ以外の声優キャストもすごく豪華で2回目観る時はキャストを頭に入れた状態で観たいな。