『オペレーション・フォーチュン』 (Operation Fortune: Ruse de guerre) [2023年イギリス・アメリカ]
英国諜報局MI6御用達の敏腕エージェント、オーソン・フォーチュンは、100億ドルで闇取引されている「ハンドル」と呼ばれる危険な兵器をを追跡・回収するミッションを遂行することに。MI6のコーディネーターであるネイサン、毒舌の天才ハッカーのサラ、新米スナイパーのJJとチームを組んで行動をスタートさせたフォーチュンは、能天気なハリウッドスターのダニーを無理矢理任務に巻き込み、億万長者の武器商人グレッグに接近する。しかし、次第に闇取引の裏に隠された巨大な陰謀が明らかになっていく。監督はガイ・リッチー。出演はジェイソン・ステイサム(オーソン)、オーブリー・プラザ(サラ)、バグジー・マローン(JJ)、ジョシュ・ハートネット(フランチェスコ)、ヒュー・グラント(グレッグ)ほか。
特に新しい感じもないスパイアクション作品で、脚本も所々変だしこじんまりとしている感じも否めない。特に男性に対してあんなに愛情を抱くのに、この映画に出てくる美術や衣装や小物には全くと言っていいほど愛が感じられない、この対比がすごく笑える。でも監督含め観客もそれを分かっていると思うので、この映画はその適度なヌルさと王道のスパイアクションを楽しむ映画だろう。その視点で語ればこの映画は非常に合格点を叩きだす映画だと思う。
個人的にはアジア系役者の描き方が前作の『ジェントルマン』同様に微妙だったし、それ以外のギャグなどもあまり面白くなかったのだが、それでも主演のジェイソン・ステイサムの魅力のおかげでだいぶマシになった映画だろうし、これは彼のアイドル映画だともいえる。あと冒頭の空港のシーンが凄くショボく感じたのだが、あれは同じような空港でのシーンが大変カッコよかった『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』を観たからショボく感じたのだと思う。ああいう所に大規模映画と中規模映画の差が出るんだ。