@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『アントマン&ワスプ クワントマニア』

 

アントマン&ワスプ クワントマニア』(Ant-Man & The Wasp : Quantumala)

 

ある時、実験中の事故によりホープや娘のキャシーらとともに量子世界に引きずり込まれてしまったスコットは、誰も到達したことがなかった想像を超えたその世界で、あのサノスをも超越する、すべてを征服するという謎の男カーンと出会う。

2023年、アメリカ製作。言語は英語(一部謎)。上映時間は125分。レイティングはG。日本配給はディズニー。

監督はペイトン・リード。出演はポール・ラッド(スコット)、エバンジェリン・リリー(ホープ)、マイケル・ダグラス(ハンク)、ミシェル・ファイファー(ジャネット)、キャスリン・ニュートン(キャシー)、ジョナサン・メジャース(カーン)。

 

 『アントマン』シリーズの第3作目。フェーズ4に入ってから映画の質が落ちてきているMCUだが、悲しいことに本作もその質の低下が見られる。(フェーズ3までが完璧で、フェーズ4に入ってからドラマとの兼ね合いが強くなったりと物語とシリーズそのものに複雑性を帯びてしまいMCUへの興味関心も薄れてしまった...) また本作はビル・マーレイが出演しているのだが(すぐ死ぬ)、マイケル・ダグラスといいビル・マーレイといい過去の素行があまり問題視されないのだなと思った。結局のところMCU権威主義だなと...

 

 まず本来ワクワクするであろう量子世界のデザインがなんか微妙である。量子世界なのにどこかの銀河の惑星みたいで量子の世界である必要性みたいなのが薄い。デザインとか視覚効果に全く詳しくない私がそのように感じたのだから、詳しい人とかが見たらもっとひどいのだろう。またちょっと前に告発されていた、MCU映画の視覚効果チームの過剰労働の話も思い出したし。

 

 次に話の内容がなんか辛気臭いというか、キャシーが誘拐されるのがスコットが戦う動機付けみたいになるのだが、スコットってそういう薄い理由で戦うキャラクターだっけ?スコットは良い意味で軽い人間なんだから、なんか愛する娘を守るためみたいなありふれている陳腐な理由で戦ってほしくなかったなというのが本音である。

 

 量子世界の革命もこの上映時間で描き切れてないというか、政治の描き方が非常に薄い。この革命には血が流れたり人が死ぬことも描かれるのだが、そのシリアスな感じがかえって『アントマン』シリーズの世界観にあってないというか。どういう感情を抱けばいいのか分からなくなる。やっぱりこのシリーズはみんな笑えるモノを期待していると思うので。やはり私は笑えるヒーロー映画が好きだなと思った。

 

 あと一番問題というか、この先のMCUそのものへの不安なのだが、おそらくこの映画のヴィランであるカーンが今後のアヴェンジャーズの悪役になるらしいのだが、おそろしく魅力が無い。カーン自体はドラマですでに登場していたそうだが、映画しか観ない私にとっては不安しかない。そのドラマありきでキャラクター作るのはやめたほうがいいのではないか。