@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』

 

ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー』(Black Panther: Wakanda Forever)

国王ティ・チャラが病により命を落とし、悲しみに包まれるワカンダ。先代の王ティ・チャカの妻であり、ティ・チャラの母でもあるラモンダが玉座に着き、悲しみを乗り越えて新たな一歩を踏み出そうとしていた。そんな大きな岐路に立たされたワカンダに、新たな敵となる海の帝国タロカンの脅威が迫っていた。

 

 王亡き後の女性たちの連帯がテーマであった。ブラックパンサー役のチャド・ボーズマンが亡くなり本当に大変だったと思うが、よくぞ続編を作ってくれたと思う。しかしフェーズ4に入ってからの微妙なMCU作品が続き、本作もそれにもれず微妙な作品になっている。(それに上映時間も長い...)

 

 まずラモンダが少し強引なリーダーみたいになってたり(オコエへの処分はさずがに発言が一貫してない)、シュリもラモンダを亡くしてから狂った王様みたいになってしまい、エムバグが一番理性的な人物に見えた..

 

 .それにタロカンが攻めてくるのも強引だ。(まあこれを言ってしまうと映画そのものの存続にかかわるのだが) 全部アメリカが悪いのに、抑圧されていたタロカンが本来なら同じ信念を共有できるワカンダに牙をむくのは大変観ていて辛い。

 

 しかし冷静に考えるとシュリの本作での描かれ方は非常にリアルというか、本音では伝統やら王政やらなんてくだらないと思っていても、不測の事態が起こり、納得しないながらも何となく伝統やら慣習やらに倣ってワカンダを治めることを自覚し生きていくシュリはかなり現代っ子の我々の感覚に近い。なぜなら我々は伝統とかに疑問やめんどくさい気持ちを抱きながらも何となくこなして生きていくことの方が圧倒的に多いからだ。そういう意味でも本作のシュリの描き方は非常にリアルだ。

 

 それでも良いところはたくさんあって、シュリとリリのやりとりは大変良いし、英雄的で誤った判断をしようとしたシュリが知識あるラモンダとエムバグの言葉を思い出して私怨にとらわれた復讐をやめたところも良かったと思う。