『ガンパウダー・ミルクシェイク』(Gunpowder Milkshake)
暗殺組織に所属する凄腕の殺し屋サムは、ターゲットの娘エミリーを匿ったせいで組織を追われ、命を狙われてしまう。次々と送り込まれる刺客たちを蹴散らしながら夜の街を駆け抜けるサムは、かつて殺し屋だった3人の女たちが仕切る図書館に飛び込む。女たちはジェーン・オースティンやバージニア・ウルフの名を冠した武器を手に、激しい戦いへと身を投じていく。
スタイリッシュなアクション、スカジャンを着た女、過ちの清算、主人公を助ける女たち、ネオンの光、唸るフェミニズム...私の好きな要素をふんだんに盛り込んだ映画だった。まずはありがとうの一言を。
女性たちが集まったアクションは最近だと『355』を彷彿とさせるけど、前者がグローバル・アクションだったのに対して本作はローカル・アクションだ。そういう意味では非常に『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』に似ていると思う。両作とも小さい女の子が物語の発端で、それに振り回される主人公の女性たちが過去を清算するお話なので、地元を意識して作られるのだと思う。
役者陣は大変みんな魅力的で悪役も悔しいけど魅力的だ(笑)でも凄いのがやはりサーセイ、違った、主人公の母親スカーレットを演じたレナ・ヘディだと思う。図書館で二丁拳銃持ちながら助けに入ったシーン。かっこよくて鼻水が出てきたもの(笑)しかもスカーレットもサムも映画冒頭から一ミリもわきまえない(例えば銃の持ち込みを禁じるダイナーだろうが、スカーレットはお構いなしに銃を持ち込む)というスタイルが一貫していてそこが凄く良かった。