@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ドリームプラン』

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『ドリームプラン』(King Richard)

 

世界最強のテニスプレイヤーと称されるビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を世界チャンピオンに育てあげたテニス未経験の父親の実話を基に描いたドラマ。リチャード・ウィリアムズは優勝したテニスプレイヤーが4万ドルの小切手を受け取る姿をテレビで見て、自分の子どもをテニスプレイヤーに育てることを決意する。テニスの経験がない彼は独学でテニスの教育法を研究して78ページにも及ぶ計画書を作成し、常識破りの計画を実行に移す。ギャングがはびこるカリフォルニア州コンプトンの公営テニスコートで、周囲からの批判や数々の問題に立ち向かいながら奮闘する父のもと、姉妹はその才能を開花させていく。

 

 まず全くの素人から娘二人を世界チャンピオンに育てのは凄いし、何より彼の子どもを消費するテニス界への批判で18歳まではのびのび育てろという発想は良いと思う。

 

 しかしリチャード自身の発言と行動が全く伴っていないというか、こんなに信用ならない主人公は初めてだ。かなりリチャード自身の言動を美化しているんじゃないかと思う。まず娘たちを守りたいとか、若さを消費するスポーツ界への批判とか、白人が中心のカントリークラブへの批判などするんだけど、結局娘たちをスパルタしてるし、娘たちのテニスの上手さで自分たちの生活すべてをかけているようにも見えるし、自ら売りに行ったコーチに対して逆に利用するかのような態度をとっていたり、とにかく娘たちに日頃言い聞かしている悪いことするんじゃない的な言動を、リチャード自身は何も迷いもなくとっており、正直かなり危険な人物でないか。ホラーじゃないけど、ホラーみたいな作品だった。しかもリチャードは前妻との間に5人も子供がいるらしく...その子供たちが一切出てこないという...(これってリチャードが入信しているエボバの影響じゃないか)

 

 正直この映画が作られたのもリチャードの功績というかは、やはりウィリアムズ姉妹の功績だし、全てあの姉妹のおかげだろうし。何よりリチャードより妻のオラシーンのほうが凄い人だと思う。というかこの映画に出てくるなかで唯一の常識人だ。またこの映画の中でリチャードのいきすぎた教育を警察に通報したあの隣人が一番私の感覚に近かったのですが...