@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』

製作人が劇場公開にこだわった意味がよく伝わってきた

 

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『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』

 

 ジェームズ・ボンドの活躍を描く「007」シリーズ25作目。現役を退きジャマイカで穏やかな生活を送っていたボンドのもとに、CIA出身の旧友フェリックス・ライターが助けを求めにやってきたことから、平穏な日常は終わりを告げる。誘拐された科学者を救出するという任務に就いたボンドは、その過酷なミッションの中で、世界に脅威をもたらす最新技術を有した黒幕を追うことになるが……。

 

 とりあえず、まずは無事に劇場公開に漕ぎづけたことに祝福の言葉を送ります。ダニエル・クレイグジェームズ・ボンド作品の最後としては申し分のない出来だ思うと観た直後の感想はそうだったが...

 

 というか、ボンドに実は娘がいることが判明して、それでその子のために死ぬみたいな設定にして有終の美を飾るしかなかったんかいと指摘せざるをえない。まずそういう実はこの男には隠し子がいて的な設定は映画において使い込まれた設定で正直もう陳腐じゃあないか思ってしまう。このアメリカ映画の使い古された設定のおかげで本作で007シリーズは西部劇映画になった感がある。それだと007シリーズである意味がなくなってしまうのではないか。

 

 次に悪役についてである。本作の悪役であるサフィンは恐ろしく魅力が無い(笑)笑ってしまうくらい、魅力がない。台詞も良く機転が利いておらず、行動も行動する動機も恐ろしく良くわからない。こんなに謎な人物なのに、登場シーンや人物描写が雑で短いくせに、なんだがやたらシリアスな背景がある設定にしてしまったせいで、余計悪役としての魅力がなくなってしまっている。一番謎なのは、サフィンのアジトみたいなところのデザインだ。おそらく監督が日系人であるのも影響してか、日本風なデザインのアジトである。(ボンドがそこで土下座するシーン、海外でどう思われているか知らんが、だいぶダサい)

 

 本作をけなしたが、面白い点もちゃんと書きたい。一番面白いと思ったのが、洋服について。ジェームズ・ボンドはスーツを着こなすので、シリーズ全体もスーツをはじめとした洋服(または洋服を脱ぐことについても)にある種のフェティシズムを見出しているのだが、本作はそこを茶化している洋服が出てくる。まずボンドがジャマイカで隠居しているシーンの冒頭で海から魚をとってくるシーンでとんでもない小さいTシャツを着ており、ムキムキな体のせいでだいぶピタピタになっている(笑)ちょっと前にピタピタのTシャツが流行ったけど、それを意識したのかと思った(笑)

 

 ちなみに007シリーズは何かと次のボンドは誰かと話題になるが、正直私はもうこのシリーズはこれで終わりにしていいんじゃないかと思う。まずイギリスは現実でEUから自ら脱退したが、そのせいで戦争が起こって世界の秩序が乱れる前にスパイとしてそれを防ぐみたいな設定に無理が生じるし、何よりイギリスが一番調和を乱している国だからだ、少なくともEU加盟国の中では,,,,