『ベン・イズ・バック』
同じ薬物を扱った作品でも『ビューティフル・ボーイ』よりよっぽどこちらの作品のほうが好きだった。この作品はたぶん新約聖書のキリストの復活がモデルで、この作品でもベンが一度死んで母親の手で生まれ変わっている。こんなに聖書を忠実に再現した作品は久しぶりだ。
『誰もがそれを知っている』
家父長的な家庭の外部からやってきた婿たちが血のつながりを無視して娘を連帯して助ける姿を描いた面白い作品であった。彼らの立ち位置だからこその振舞いだった。
『クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅』
面白いインド映画だが全編ほとんど英語だった。EU離脱後のイギリスをからかう描写は移民と難民を同時に扱っていたり、現代への批判をしっかり描いていたが、ちょっとイタリア人の描写はステレオ・タイプな気がする。
『パドマーワト 女神の誕生』
長丁場だったけど美術とか色々凄かった。自らの誇りに生きるラタン・シンとパドマーワティとは対照的に、好きになった女性のためなら何をしても構わないイスラムの皇帝(スルタン)が悪のように描かれているので、ムスリムの人はこの映画を観ていい気はしないと思う。この映画は実際複数の宗教団体から制作中止運動が起きていたらしい。それを考慮してか映画の冒頭に結構長めにこの映画はフィクションであるという注意があった。
『アラジン』
現代を意識した改変をしっかりと行っていたのでそこは評価できるが、なんか古臭い気がするのはアニメの実写だからだろう。公開前に散々いじられていたジーニー役のウィル・スミスが一番よかったぞ。
『メン・イン・ブラック インターナショナル』
クリス・ヘムズワークとテッサ・トンプソンという夢のような二人を呼んでおいて、なんだこの生ぬるい映画は。脚本もだめだが、笑いも寒い。作り直して欲しい。
『パピヨン』
めっちゃくちゃスラッシュな作品だ。