@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『キーパー ある兵士の奇跡』

戦場もサッカー・フィールドも女の顔をしていない...

 

 

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『キーパー ある兵士の奇跡』(The Keeper)

 

ナチス・ドイツ兵からマンチェスター・シティFCのサッカー選手に転身し、その後イギリスの国民的英雄となったバート・トラウトマンの実話の映画化した話である

 

 元ナチス・ドイツの兵で英国の捕虜になったバート・トラウマンがマンチェスターユナイテッドにキーパーとして所属し、サッカーで有名になり英独の友好に大きく貢献した話をとても真摯に作ってある。サッカー選手としての功績もさることながら、彼が抱えている戦争のトラウマをしっかりと書いており、戦争の負の側面を映す作りとなってる。また一人の英雄の男が、過去の子どもが死んだというトラウマを誰にも悟られず克服するという作りは傑作『ファースト・マン』を思い出した。

 

 しかし実際は長男の交通事故死がきっかけで最初の妻マーガレットとは離婚してしまったそうで(だから最後の妻マーガレットの後味悪い描写なのか)、しかもマーガレットは1980年に亡くなったそうで(バートは2013年死去)、3人の子どもを出産したということと、長男が交通事故死したことで心労がたたって早死にしたのではないかと思うと、改めて戦場もサッカー・フィールドも女の顔をしていないなと思う。