@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ダム・マネー ウォール街を狙え!』

 

『ダム・マネー ウォール街を狙え!』 (Dumb Money) [2023年アメリカ]


コロナ禍の2020年、マサチューセッツ州の会社員キース・ギルは、全財産5万ドルをゲームストップ社の株に注ぎ込んでいた。アメリカ各地の実店舗でゲームソフトを販売する同社は時代遅れで倒産間近と囁かれていたが、キースは赤いハチマキにネコのTシャツ姿の「ローリング・キティ」という名で動画を配信し、同社の株が過小評価されているとネット掲示板で訴える。すると彼の主張に共感した大勢の個人投資家がゲームストップ株を買い始め、21年初頭に株価は大暴騰。同社を空売りして一儲けを狙っていた大富豪たちは大きな損失を被った。この事件は連日メディアを賑わせ、キースは一躍時の人となるが……。監督はクレイグ・ギレスピー。出演はポール・ダノ(キース)、ピート・デビッドソン(ケビン)、シャイリーン・ウッドリー(キャロライン)、アンソニー・ラモス(マルコス)、アメリカ・フェレーラ(ジェニー)、セス・ローゲン(ケイブ)、ビンセント・ドノフリオ(スティーブ)、ニック・オファーマン(ケン)、セバスチャン・スタン(ブラッド)ほか。

 

 冒頭からマスクを登場人物がしてるし、キースの姉がコロナの合併症で亡くなったことがストーリーの鍵になっていたり、キースの善行の根底にいたりするのが姉だったりする。明確にコロナ禍が舞台の映画であることが分かる。マスクしている、していないで労働環境や生活環境の対比もしていたと思う。

 

 株式の映画なので少し分かりづらいし、換金して豪遊みたいな派手な感じとかもないし、クライム系みたいなスリリングさも無いが、ユーモアがあるし何より随所で流れるラップが退屈させない。冒頭のCardi Bの"WAP"で笑ってしまったのだが(もう2021年のヒットソングが使われちゃうのか)、途中で登場人物たちの忍耐が試される場面ではKendrick Lamarの"Humble"が流れるし、ラストの"Savage"はまさに勝者に相応しいキースたちを祝福する曲だ。ただし"Savage"はMegan Thee Stallionが歌っているバージョンじゃなくて、誰かがカバーしている曲を採用している。"WAP"でもMeganのパートが使われていなかったが、Megan Thee Stallion本人の許可が下りなかったのだろうか。その他だとThe White StripesとLittle Simzの曲も使われていた。

 

 前述したが、私は株のことはチンプンカンプンなのだが、ラストのキースのスピーチの意味は分かるので、それでよかったと思う。作り手もそこだけは理解してくれっていうのが伝わってきたし。また私はこの映画を観ながら『ハスラーズ』のラモーナとディスティニーのことを考えていた。何で男性たちは成功して女性たちは失敗するんだろうね。世の中不公平だ。