@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』

 

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』(My Salinger Year)

 

90年代のニューヨーク。作家を夢見るジョアンナは、老舗出版エージェンシーでJ・D・サリンジャー担当の女性上司マーガレットの編集アシスタントとして働き始める。ジョアンナの業務は世界中から大量に届くサリンジャーへの熱烈なファンレターの対応処理。心揺さぶられる手紙を連日読む彼女は、簡素な定型文を返信することに気が進まなくなり、ふとした思いつきで個人的に手紙を返し始める。そんなある日、ジョアンナは、サリンジャー本人から一本の電話を受けるが……。

 

 若い女性のサクセスストーリーである。類似作品として『プラダを着た悪魔』やウディ・アレンやノア・バッカーマンの作品があげられると思う。しかしサリンジャーのファンレターを返すということだけに物語が終始しておらず、作家志望のジョアンナが一時的ではあるが仕事で成功するも作家になることをあきらめない、書くことを続けるという映画の中のサリンジャーの金言が最後には映画の核になっている。

 

 個人的には今までの若い女性の仕事映画の中で本作の特徴だなと思ったのが、ジョアンナはニューヨークに来るときにカルフォルニアに彼氏を置いてきてしっかりと別れていないにも関わらず、ニューヨークで新しい彼氏ができた状態だったのだが、あることをきっかけに元カレに会いに行くことになる。この時点で観客はおそらくこの元彼はろくでもない奴だろうと思うのだけど、実際会うととても誠実な人であることが分かる。こういう元カレが実はすごく良い奴だった展開は新鮮に感じた。