@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『選ばなかったみち』

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『選ばなかったみち』(The Roads Not Taken)

 

ニューヨークのアパートでひとり暮らすメキシコ移民の作家レオは認知症を発症しており、誰かの助けなしでは日常生活もままならず、娘モリーやヘルパーとの意思疎通も困難な状況にあった。ある朝、モリーはレオを病院に連れて行くためアパートを訪れる。レオはモリーが隣にいながらも、初恋の女性と出会った故郷メキシコや、作家生活に行き詰まり一人旅をしたギリシャへと、心の旅を繰り広げる。

 

 まずサリー・ポッター監督が実の弟を介護した経験を元に映画化した作品らしいが、正直言うと『ファーザー』のような作品を作ろうとして盛大に失敗した感が否めない。ただ脚本が退屈でちぐはぐな展開がひたすら続く。こういう脚本がつまらない作品は役者の演技に頼り切りになるところだが、本作は脚本がダメすぎるどころか、監督の実体験の姉と弟という関係ではなく父と娘という設定にしてしまったせいで年の離れた男に若い女性が翻弄され続けるという大変観ていて痛いので、どんどん役者の演技にもイラついてくる始末(もちろん役者に罪はない)。そのせいでラストの娘の名前を呼んでくれたね展開がとても観客を引き離していて、たぶん映画にしたのに全く観客の事を考えていないなこの映画って感じである。

 

 どうすればまともな映画になるのか考えた末にひとつアイデアを。まずこれは作家の男が出版社の女性にはやく作品を完成するように迫られていて、それを認知症のふりをして逃げる的な歪んだ『ミザリー』みたいな作品にすればまだ良かったのではないかと思う。まあ実体験を元にしているからそんなことできないけど。