@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『弟は僕のヒーロー』

 

『弟は僕のヒーロー』  (Mio fratello rincorre i dinosauri) [2019年イタリア・スペイン]

 

イタリアで暮らす高校生ジャコモ・マッツァリオールがダウン症の弟ジョーを主人公に据えて一緒に撮影した5分間のYouTube動画「ザ・シンプル・インタビュー」から生まれたベストセラー小説を映画化。初めての弟の誕生を喜ぶ5歳の少年ジャックは、両親から弟ジョーは「特別」な子だと聞かされる。ジョーがスーパーヒーローだと信じるジャックだったが、やがて「特別」の意味を知り、思春期になると弟の存在を隠すように。ある日、好きな子を前についた嘘が、家族や友だち、さらには町全体をも巻き込んで大騒動へと発展してしまう。監督はステファノ・チパーニ。出演はフランチェスコ・ゲギ(ジャック)、ロレンツォ・シスト(ジョー)、アレッサンドロ・ガスマン、ロッシ・デ・パルマほか。

 

 弟がダウン症であることをマイナスに描かずに(当たり前なのだが)、終始ユーモアでハートウォーミングに描いている。子どもが主役なので、そこまでストーリーも大きな事が起きたりしないが、ユーモアがあるので最後まで楽しく観れた。

 

 ジャックの視点で進行していくので、ジャックの青春物語という側面も占めていて、2010年代のイタリアの高校生活のリアルが反映しているのも面白かった。21世紀にネオナチをゆするに使ったジャックが批判される当たり、ネットでもリアルでもネオナチはダメだというコンセンサスがあるようで、そこはすごく今っぽいなと。

 

 ストーリーは単調だが、ジャックがラストに「ジョーが心配なんだ」と気持ちを吐露するように、そういう子どもの気持ちに寄り添った作品なら、すっごくよく出来た作品だろう。あれくらいユーモアあって適度に抜けていてもみんなジョーが大好きなんだという気持ちはしっかり伝わってきたし。おそらくこれがダウン症の子どもがいる家族のリアルだろうし、こうありたいと望むのだろう。