『ザ・フラッシュ』(The Flash) [2023年アメリカ]
地上最速のヒーロー、フラッシュことバリー・アレンは、そのスピードで時間をも超越し、幼いころに亡くした母と無実の罪を着せられた父を救おうと、過去にさかのぼって歴史を改変してしまう。そして、バリーと母と父が家族3人で幸せに暮らす世界にたどり着くが、その世界にはスーパーマンやワンダーウーマン、アクアマンは存在せず、バットマンは全くの別人になっていた。さらに、かつてスーパーマンが倒したはずのゾッド将軍が大軍を率いて襲来し、地球植民地化を始めたことから、フラッシュは別人のバットマンや女性ヒーローのスーパーガールとともに世界を元に戻し、人々を救おうとするが……。監督はアンディ・ムスキエティ。出演はエズラ・ミラー(バリー)、サッシャ・カジェ(カーラ)、マイケル・キートン(ブルース・ウェイン)ほか。
簡単な感想。私があんまりDCに思いやりがないのと最近のエズラ・ミラーの言動やワーナー社の『バットガール』お蔵入り騒動などが重なり、かなり冷めた気持ちでの鑑賞だ。全体的には面白かったが、歴代のバットマンとスーパーマンが出てきてファンとしては感涙ものなのかもしれないが、私にはただワーナーの歴代メイキング映像を見せられただけという気分だった。私は映画を観たいのであって、ワーナーの歴史には興味ないの。
またフラッシュが何度も人生を巻き戻すことで、そのたびにバリーの母やバットマンやスーパーガールが死ぬシーンを無限ループで見せられるのは、冷蔵庫に何度も女性が出たり入ったりを見せられて、いい気分な人間はいないだろうと思う。というかこの映画は男性の主人公のために母親が最初から冷蔵庫に入っている状態でのスタートなので、それだけで陳腐なのだから、どうせなら運命に逆らってほしかった。