@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』

 

TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』 (Talk To Me) [2022年オーストラリア]

 

2年前の母の死と向き合えずにいる高校生ミアは、友人からSNSで話題の「90秒憑依チャレンジ」に誘われ、気晴らしに参加してみることに。それは呪われているという“手”のかたちをした置物を握って「トーク・トゥ・ミー」と唱えると霊が憑依するというもので、その“手”は必ず90秒以内に離さなければならないというルールがあった。強烈なスリルと快感にのめり込みチャレンジを繰り返すミアたちだったが、メンバーの1人にミアの亡き母が憑依してしまい……。監督はダニー・フェリッポウ、マイケル・フェリッポウ。出演はソフィー・ワイルド(ミア)、アレクサンドラ・ジェンセン(ジェイド)、ジョー・バード(ライリー)、ミランダ・オットーほか。

 

 監督コンビは双子でYouTube出身だということで、やはりテンポの良さはピカイチだ。ここぞって時に何かが起こるかもしれないという不安が演出されて全くダレることが無い。新世代の映画だと思うけど、ホラーの王道を詰めたような作品でもあるので、やはり過去作を勉強するって大事だなと思う。

 

 監督コンビはオーストラリア出身で製作もオーストラリアの会社だ。それがA24が全米配給したきっかけで大ヒットしたので非常に夢があると思う。またオーストラリア映画だけど確実にオーストラリア以外でも観てもらうことを想定して作られている。また映画内でSiaやThe Kid Laroiの曲も使っていてオーストラリア出身のミュージシャンへのオマージュと尊敬も感じた。オーストラリアではあまりミュージシャンの人種関係なく音楽を楽しんでいる感じが非アメリカ人っぽい。

 

 若者がハメを外すっていうきっかけが手のオブジェだけど、これはおそらくドラッグのメタファーだ。ノリに身を任せると人生を破滅する、もしくはそのグループの中で一番若い子が一番の被害を食らうんだというけっこう倫理観に貫かれた作品だったと思う。登場する若者はミアやジェイドを始め、皆”良い子”たちで、この良い子たちが酷い目にあうのが本作の特徴だ(途中羽目を外すシーンもあるけど、これぐらいの子たちにしては平均的だと思う)。そんな良い子たちがちょっとしたはずみで犯してしまった悪いことの清算をするために奔走する映画だった。

 

 あと本作の内容とは関係ないけど、日本語のポスターだとあたかもA24が製作したみたいになっているけど、A24は全米で配給しただけなので、それを宣伝文句に使うのは結構なポスター詐欺に当たるのでは?こういうの最近増えてきたけどね。