@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『デシベル』

 

デシベル』 (Decibel) [2022年韓国]

 

韓国有数の大都会・釜山のある一軒家で、爆破事件が発生。そのニュースを目にした元海軍副長カン・ドヨンのもとに、一本の電話がかかってくる。それは爆破事件を起こした犯人からのものだった。犯人は次のターゲットがサッカースタジアムであることを知らせ、通報したり観客を避難させたりしたら、爆弾はすぐさま爆発すると脅してくる。そして、そこに仕掛けられた爆弾は普通のものではなく、周囲の騒音が一定のデシベルを超えると制限時間が半減して爆発するという特殊なものだった。ドヨンは事態を把握する間もなく、5万人の観衆で埋め尽くされたスタジアムへ急ぐ。仕掛けられた爆弾を捜索するなかで、犯人がドヨンを脅迫してきた理由や、事件の意外な真相が次第に明らかになっていく。監督はファン・イノ。出演はキム・レウォン(ドヨン)、イ・ジョンソク(犯人)が演じる。チャウヌ(チョン・テリョン)、チョン・サンフン(ドヨン)ほか。

 

 息もつかないストーリー展開に終始ハラハラしてとても楽しかった。あとけっこうチョン・サンフン演じる記者のドヨンがユーモア溢れる演技と顔芸を披露してくれるので笑えるのだが、ユーモアとシリアスが行ったり来たりして結構感情が置いてけぼりになりそうだった。

 

 ある事件を巡り犠牲になった若者の命と選択の失敗に向き合う海軍副長ドヨンとそれを誠実に取材しようとする記者ドヨンの心の変化を捉え、権力の腐敗に対する向き合い方も非常に韓国映画らしく、そこに善意を感じた。

 

 しかしこの映画は若者を犠牲を可哀そうではあるが綺麗に描きすぎている気がする。そのためにハンサムな男性がキャスティングされたとしか思えない。綺麗な若者が犠牲になって、エンディングに「僕を忘れないで」みたいな歌詞の入って曲が流れるので、『トロイ』を思い出してしまった。このへんは少し気味が悪かった。