『エスター ファースト・キル』(Orphan: First Kill)
エスターが孤児院に入る前の前日譚が描かれる。裕福な一家、オルブライト家の一人娘で6歳のエスターが行方不明になってから4年の月日が流れた。ある日、エスターが見つかったという朗報が警察から届けられる。父、母、兄は数年振りの再会という奇跡にこの上ない喜びを感じ、10歳に成長したエスターを迎え入れる。再び4人そろって幸せな生活を送ることができる。家族の誰もがそう思っていたが、4年ぶりに戻ってきたエスターは何かが変わってしまっていた。
監督はウィリアム・ブレント・ベル。出演はイザベル・ファーマン(エスター)、ジュリア・スタイルズ、ロッシフ・サザーランド、マシュー・アーロン・フィンラン、ヒロ・カナガワほか。
映画冒頭からエスターさんが殺人やら身分詐称やらをしまくって「やっぱりエスターさんは根っこからの悪ですね」と観客に提示させてくるが、エスターさんが暮らし始めるアメリカ人一家の妻と長男がエスターに負けず劣らずな悪であることが判明する。ここからめちゃくちゃ面白い。ホラーというよりコメディですよねこの映画。特にお互いの素性が明かされた食事シーンの面白さときたら...
まあけっこう詰めが甘いシーンがあるし、最後の家の中での殺し合いなんて無理矢理すぎる気もするが、それでも観終わった後は「エスターさん、頑張れ」という気持ちになるのだから前日譚としては申し分ない出来だと思う。