@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ワース 命の値段』

 

『ワース 命の値段』(Worth)

 

2001年9月11日に起こったアメリ同時多発テロを受け、米政府は被害者と遺族救済を目的とした補償基金プログラムを立ち上げる。その特別管理人を任された弁護士のケン・ファインバーグは独自の計算式により、個々人の補償金額を算出する方針を打ち出すが、被害者遺族が抱えるさまざまな事情と、彼らの喪失感や悲しみに接する中で、いくつもの矛盾にぶち当たる。チームが掲げる対象者約7000人の80%の賛同を得る目標に向けた作業が停滞する一方で、プログラム反対派の活動が勢いづいていく。期限が迫る中、苦境に立たされたファインバーグはある大きな決断を下す。

監督はサラ・コランジェロ。出演はマイケル・キートン(ケン)、スタンリー・トゥッチエイミー・ライアンほか出演。

2019年、アメリカ製作。上映時間は118分。レイティングはG。日本配給はロングライド。

 

 監督は女性監督のサラ・コランジェロ。大変気骨ある作りで終始貫かれている。特にケンはヘッドホンでクラシック音楽好きで家庭でも電車の中でも外部を遮断したいときにヘッドホンでクラシック音楽を聴くのだけど、それをだんだんしなくなり外部の声を聞くようになる演出は見事だ。またケンがこのプロジェクトに携わりながら、別荘がだんだん作られていく時間経過を比喩的な演出で表現したのも見事だと思う。

 

 ただし私はこの映画を観ながら、イラク戦争で犠牲になったアフガニスタンイラクの現地の人々のことを思った。彼らに補償金が払われたのか... また最後にクレジットで何人かは補償金を申請しなかったみたいな注釈が入るのだが、それは余計だと思った。申請しなかった人々にも何かしらの思いがあるのだから。