@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『さがす』WOWOW

『さがす』

大阪の下町で中学生の娘・楓と暮らす原田智。ある日彼は、「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」と言い残すと、不意にどこかへ消えてしまう。楓は、父親の行方を懸命に捜し回った末、建設現場で働く労働者のリストに父親の名前があることを知るが、原田智の名で現われたのは、見知らぬ若い男だった。その後楓は、指名手配犯の張り紙の中にその男(山内)の顔写真を発見し、さらに驚くことに。

 

 これもテレビで報道される所謂"残虐な事件"の裏側には実はこんな人たちのストーリーがあるんですよという感じの映画である。こういう煽情的な題材を選んで監督自らの才能の薄さを胡麻化しているような雰囲気もある。またこういう死にたい願望を持っている人をTwitterで見つけて殺人ほう助をするみたいな話は、実は被害者は女性が多くて殺人ほう助(とういうか明確に殺人だと思うが)する方は男性が多いので、実質ミソジニーが要因のフェミサイドである側面の方が多いと思う。(結局殺人の間際に男性に抵抗されるとどうしても殺人する側のリスクがでかくて、要は反抗されても力で圧倒させやすい女性が被害にあうことの方が多い) そのためこの映画でも被害者は女性が多く、映画としても別にそこを突っ込んで描いている感じはないし、ただ殺人ほう助を現象として描いている感じ。

 

 そこに自らを巻き込んでいく父・智をまるで聖人のように見守る楓がただただ痛々しく見える。最後の卓球台での会話なんて、ただ役者に頑張って卓球のラリーをさせているだけで、会話がおそろしくつまんない。こういう未成年を描く作品にないといけない倫理観や道徳観が欠けていて(監督はそんなものクソくらえって思ってるだろう)、それに智はいわゆる一般的に3Kと言われている労働者の描き方もあまり良くない。