@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『スモール・カントリー』

『スモール・カントリー』(Petit Pays)

アフリカのブルンジ出身でフランスを拠点に活躍するラッパーのガエル・ファイユが自身の生い立ちをもとにつづった小説「ちいさな国で」を映画化。アフリカの内陸部にある小さな国ブルンジの外国人居住区で暮らすガブリエルは、ごく普通の子どもで、友達や兄弟と一緒に楽しく日々を送っていた。しかし、隣国ルワンダフツ族ツチ族の対立による緊張がブルンジにもおよび、ガブリエルの平穏な日常は崩れていく。

 

 こういう紛争や内乱で大変だった生まれ故郷を離れ、大人になって子ども時代を描くみたいな映画はNETFLIXの『ROMA ローマ』だったり、今年は『ベルファスト』があったが私はどうもこの内乱や紛争で大変だった子供時代を描く作品があまり好きではない。まず美化されていることが多いし、また子供の視点なので外で起こっている政治のゴタゴタと比較しながら家庭をかなり神聖視しすぎていることが多いからである。女性は家庭の中にいて政治から隔絶されていることが多いし。『スモール・カントリー』にも同じようなものを感じてしまって...(不思議なことにこういう題材はなぜか男性が主人公のことが多い。まあ女性は子ども時代にもいろんなことを内面化するし、家庭がいわゆる窮屈だったりするのを理解している人が多いから題材として描かないんだろうし、私もどちらかというと後者だ)

 

 内紛や民族虐殺は残酷だし、ラストのガブリエルが殺人を目撃するシーンは、映画の冒頭の雰囲気と比べるとかなりシリアスである。またガブリエルは白人と黒人のミックスで肌が少し薄いのもガブリエルのアイデンティティ形成に多いに影響を与えたことが分かる。