『RRR』
1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国政府の警察となったラーマ。それぞれに熱い思いを胸に秘めた2人は敵対する立場にあったが、互いの素性を知らずに、運命に導かれるように出会い、無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに、2人は友情か使命かの選択を迫られることになる。
『バーフバリ』シリーズを手掛けたラージャマウリ監督らしくとにかくアクションと冒険譚と復讐譚の描き方が凄い。やりすぎなくらいが丁度よいと言わんばかりな感じだ。(少しやりすぎだけど) それでもビームとラーマが紆余曲折ありながら最後は手を取り反撃に至る描写は本当に興奮する。
本作の特徴で植民地支配する英国側が結構描かれていて、これが意外とインド映画では珍しい気がする。まあ最後は英国軍はやられるんだけど(この復讐に至るまでがすごい)、逆にその影響で『バーフバリ』シリーズではよく描かれていた女性の描き方がかなり後退したのも否めない。特にビームと英国人の白人女性との恋愛はいらない。英国への抵抗を描くのに、あまり作用してないというか、少し能天気に見えてしまう。
またビームとラーマの関係ってもうゲイカップルじゃんと言いたくなるのですが、だからビームとラーマの恋愛部分が蛇足に感じるのかと。この世界にはゲイなんて存在しないんだよと言いたげである。(最近IMAXで観た『ロード・オブ・ザ・リング』でもゲイなんているわけないだろと言いたげだった)