@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 』

 

 クレヨンしんちゃん映画の28作目である。wikipediaによると雲黒斎の野望』以来となる臼井の原作漫画を原案とした作品であり、単行本23巻に収録されている外伝『ミラクル・マーカーしんのすけ』を元にしており、原点回帰として登場キャラが映画第1作『クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王』と似た役割を与えられている。登場人物は総勢50人以上で歴代映画史上最多らしい。元々4月に公開予定の映画であるが、コロナの影響で9月に延期になった。今作は他の映画シリーズと違ってしんのすけと旅をするのはカスカベ防衛隊でもなく、野原家でもなく、しんのすけの描いた絵と旅の途中で出逢った少年ユウマがメインの話になる。これ自体は珍しいと思う。また確かに初期の映画クレヨンしんちゃんを感じる要素が結構あった。

 

 久しぶりにぶりぶりざえもんを映画で見れて嬉しいが、それ以上にこんな難しい内容の映画を子どもたちは面白いのか?と考えてしまう。まずこの映画では完全な悪役はいない。ラクガキングダムも助けが必要な状態から始まり、暴走した防衛大臣も自分たちの王国を守るために間違ったことをしたという設定になっていて、実にリアルで本当に悪役なのか?と思わせる。ミラクルクレヨンで勇者になったしんちゃんはもちろんのこと、ユウマくんも悪役でもない。春日部もしんちゃんたちもラクガキングダムの住人たちも一つの問題を解決するために最後は協力するのだが、それに至るまでの過程でカスカベの住人たちが勇者のしんちゃんやユウマくん(二人ともまだ子供じゃん)に向かってとんでもない中傷をするんですが、これめちゃくちゃマス・ヒステリアの話じゃん。現代の話じゃん、SNS時代の話じゃん...社会がファシズムに傾倒する前の話だ。すごい、リアルすぎて全く映画の内容が入ってこなかったの。監督すごい、かなり冒険したよね。そこは評価できるポイントです。悪いところを言うと、住人たちの中傷に対してユウマくんが大人びた説教するんですが、そこは子どもじゃなくて、大人の仕事じゃね?