『65 シックスティ・ファイブ』 (65) [2023年アメリカ]
長期探査ミッション中の宇宙船が、小惑星帯と衝突して墜落した。乗組員のほとんどが命を落とし、船体は破壊され航行不能となってしまう。生き残った男ミルズは、どこかに切り離されたはずの脱出船を見つけ出すべく未知の惑星を探索する中で、コアという少女を発見する。実は2人がいるのは6500年前の地球で、恐竜を絶滅させた巨大隕石の衝突まであとわずかだった。
監督&脚本はスコット・ベック&ブライアン・ウッズ。出演はアダム・ドライバー(ミルズ)、アリアナ・グリーンブラット(コア)、クロエ・コールマン(ネヴィン)。
ツッコミを入れたらキリがないだろうけど、やりたいことは全部できていたと思う。それが90分ほどの時間で終わるのだから、それだけで高評価だよ。海外では評価低いらしいけど。
6500年前の地球だから、もちろん恐竜が存在している体で映画は進んでいくし、ミルズやコアを襲いまくるんだけど、それが『ジュラシック・ワールド』よりはるかに本作の方が面白いのだ。たぶんお互いに目的がハッキリしているからだよね。(恐竜=襲う、人間=逃げる)
確かに娘のネヴィンの存在はミルズの記憶の中でしか生きてないし、ミルズの行動動機付けのみにしか存在していないのだけど、そもそもこの映画の男性登場人物はミルズだけだ。コアの存在も含めると、女性の登場人物の方が喋っていたなというのが率直な感想だ。というか肝心のミルズも目的のみにしか生きていないので、よく分からない存在だ。もしかしたらこの映画は6500年前の地球の生物の恐怖をCGと音で見せたかっただけの映画かもしれない。だとしたら成功だろう。