『子どもは分かってあげない』
アニメオタクで水泳部の高校生・美波は、学校の屋上で好きなアニメのキャラクターを描いていた書道部員のもじくんと友人になる。ある日、美波はもじくんの家で自分宛てに送られてきたものと同じお札を見つけ、新興宗教の教祖をしているらしい父・友充の存在を知る。探偵業を営むもじくんの兄・明ちゃんに頼んで友充の居場所を突き止めた美波は、合宿を口実に友充が住む町に行く。そこで美波は、友充と交流を深めていくのだが……。
コミックが原作らしいのだが、かなりシュールでゆっくりとストーりーは進んでいく。私はこの映画にある展開を期待していた。それは主人公の美波が実父のカルト性と気持ち悪さを見抜き親子関係を断つという物語展開である。今日本ではカルトと政治の結びつきが明るみに出て大変問題になっているからである。しかしこの映画は幼い時に分かれた実父は実は憎めないやつで最後は父と娘の関係を取り戻す話であった。それってかなりまずいと思う。よくこんな題材でこんな感動系の話を作れたなと思う。倫理観を疑う。またこの映画はPG12であるが、おそらく未成年飲酒のシーンがそれに該当するのだと思う。