@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『ジェントルマン』

こういう古臭い価値観、ガイ・リッチー嫌いじゃなかったっけ?

 

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『ジェントルメン』(The Gentlemen)

 

ビッグ・デイブはタブロイド紙の編集者だった。そんなある日、パーティーに参加したデイヴは麻薬業界の大物、ミッキー・ピアソンに挨拶をしたが、ミッキーはデイヴを無視した。腹を立てたデイヴは探偵(フレッチャー)を雇い、ミッキーとプレスフィールド卿の関係を調査させることにした。彼の娘、ローラはヘロインに依存しており、ミッキーと何らかの繋がりがあるのではないかと疑ったのである。フレッチャーは調査結果をまとめ、それをピアソンの右腕として知られるレイモンドに突き付け、2000万ポンドの支払いを要求した。

ストーリーは過去に遡る。ミッキーはアメリカの貧困家庭で生まれ育ったが、勉学に秀でていたために、奨学金を得てオックスフォード大学に進学した。在学中、ミッキーは裕福な家に生まれ育った学生たちにマリファナを売るビジネスを始めた。ビジネスにのめり込んだミッキーは大学を退学し、そのまま裏社会でのし上がっていった。ミッキーは自分が一代で築き上げたビジネスをアメリカの富豪、マシュー・バーガーに4億ポンドで売却しようとしていた。ここ最近、ミッキーは殺伐とした裏社会に嫌気がさしてきており、引退して妻のロザリンドと一緒に平穏に暮らしたがっていたのである。ミッキーはバーガーを大麻栽培施設の一つに案内した。その施設は田舎の名士たちが所有する土地の地下にあった。名士たちは豪邸の維持費用を自力で工面できなくなり、やむなくミッキーに土地を貸したのだった。ほどなくして、ミッキーは中国のギャング(ジョージ卿とその部下ドライ・アイ)から「事業を買収したい」というオファーを受けたが、ミッキーはそれを断った。その後、アマチュアの格闘技集団、トドラーズがミッキーの所有する大麻栽培施設を襲撃するという事件が発生した。トドラーズは施設の警備員を打ち負かし、施設からマリファナを強奪した。しかも、彼らはその様子を録画しており、その映像にラップを合わせてネット上にアップロードした。トドラーズのコーチはその一件を知るや否や、直ちにビデオを削除するよう命じた。コーチはミッキーからの報復を恐れたのである。

ミッキーが十分に育ったマリファナの搬出を始めた頃、プレスフィールド卿から「ヘロイン仲間とつるんでいる娘を連れ帰って欲しい」という依頼を受けた。ミッキーの命令で、レイモンドは部下を引き連れてローラの元に急行したが、その際、彼女のヘロイン仲間たちが掴みかかってきた。揉み合いの最中、ヘロイン仲間の一人(アスラン)が窓から転落死してしまった。ほどなくして、ローラもオーバードーズで亡くなった。しばらくして、コーチがレイモンドの元を訪れ、施設を襲撃したことを謝罪すると共に、お詫びとして組織の仕事を引き受けたいと申し出た。その後、コーチはトドラーズに施設の場所を教えたフック(ドライ・アイの部下)を捕まえて詳細を聞き出そうとしたが、フックは逃走を試み、その際に運悪く死んでしまった。その頃、ミッキーはジョージ卿を脅しつけていた。ジョージ卿はオファーを断られた腹いせに、ミッキーが保有するヘロイン工場を襲撃したのだった。ジョージ卿は任務に失敗したドライ・アイを始末しようとしたが、逆に殺されてしまった。そして、ギャングはドライ・アイの支配下に置かれることとなった。

こうして、ミッキーの麻薬ビジネスをめぐる闘争はますます混迷していくのだった。

 

 脚本がスタイリッシュでスムーズに進んでいくので、最初は退屈だがだんだん面白くなっていく。これはガイ・リッチー監督が以前より上手になったと思う。それに加え豪華な役者たちが登場するのでとてもよく出来た映画だと思う。

 

 しかしこの映画における価値観は今まで監督自身が"ダサい"と思っていたものなのではないかと思う。例えばストリートにいる若者があまり活躍せず、権威がある男に結局ついていく感じは、監督は保守的になったのかなと思う。まあそもそもこの監督は良いところのお坊ちゃんがアウトロー気取ってるだけな人なので、戻るところに戻ったなという印象。

 

 あと主人公は冷静でかつあまり暴力に頼らない(というか暴力系は部下にやらせる)のだが、唯一殺人を犯す動機が妻がレイプされそうになったからという理由で、脚本としてなんかダサい。あとアジア系が出てくるが、正直敵役ではなく味方の役で出すべきだと思う。ひどい殺され方するし、昔のハリウッド映画の悪いアジア系の描き方をそのまま模倣したような感じで本当にダサい。この監督はとにかく白人の男にしか興味ないらしい。