@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』

 

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『Maudie』(しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス)

 

モード・ルイスという実在の女性画家とその夫が映画のモデルだ。モードは生まれながらにして身体に障害を抱えていて、就職するどころか一人で自立することができずにいた。そんな中町にあるお店でエベレットという男が家政婦の求人を募集時ていることを知り、そこで働く決意をするが....

 

シェイプ・オブ・ウォーター』ではあまり時間を割けられてなかった恋に落ちる二人の心の動きがよく描かれていた。そのおかげで二人の関係が私の中でとても痛々しく映ってしまった…いくら不器用でもエべレット(イーサンホーク)がモード(サリーホーキンス)に暴力ふるっていい訳がない。しかし、しつこい性格のモードも負けじとエヴェレットに反抗するのでそれがかなり観ているほうの救いになる。この映画に出てくる人間はみんな冷たい。その中で障害を抱えるモードが不器用なエヴェレットに心を開くのは納得もする。そんなエヴェレットがモードに絵でお金を稼ぐことも教えるのだ。自分の絵がお金になる言うことを知った時のモードは嬉しそうだ。ある意味で女性の自立、障碍者の自立を描いた作品だ。またこの二人の関係が面白いのが、元々は家政婦として雇われたモードも、絵が有名になったらそっちが本業になり家事は雇い主のエヴェレットが肩代わりになる。そしてそれについては不満はもらすもエヴェレットは特に問題だと思っていない。この二人には当時の世間一般のジェンダー意識が全くなく、新しい関係に見えるところだ。『Maudie』の監督はなんと『茨の城』(『お嬢さん』と原作が同じ)のドラマを作った女性監督だそう。ちなみにそちらにもサリーホーキンスは出てる。この監督は"耐える"愛を描く人だな。観ていて辛い気持ちになるのは納得だ。イーサンホークももちろん素晴らしかったが、サリーホーキンスはさらに良かった。時より意地悪な声でエヴェレットに反論する演技すごかった。個人的に彼女の声が好きなんで。彼女の悪役が見てみたいなと思った。そしてサリーホーキンス、今年は大活躍。(余談ですが、私はこの作品を観て『パディントン』のブラウンさんに会いたくなりました。いい人だよね、ブラウンさん)