@GB19940919’s diary

GB(https://twitter.com/GB19940919) (twitter→GB19940919)の映画感想雑記です。劇場で観た映画からWOWOWやサブスクで観た映画やドラマの感想です。

『手に魂を込め、歩いてみれば』

 

『手に魂を込め、歩いてみれば』 (Put Your Soul on Your  Hand and Walk) [2025年フランス・パレスチナ・イラン]

 

イランからフランスに亡命したため祖国に戻ることができないファルシ監督と、監督の娘と同じ年齢で、ガザから出ることができないファトマとのビデオ通話は毎日のように続けられる。ファトマは監督にとってガザを知る目となり、監督はファトマが外の世界とつながる架け橋となって絆を築いていく。空爆や飢餓にさらされながらも力強く生きる市民の姿や街のわずかな輝きを写真に収め、スマホを通してガザの様子を伝え続けるファトマだったが、度重なる爆撃で家族や友人の命が失われていくにつれ、いつも明るかった彼女の表情に陰りが見えはじめる。そして2人が交流を始めてから約1年が過ぎた25年4月、悲劇はファトマ自身をも襲う。監督はセビデ・ファルシ

 

 監督自身が政治的な理由でイランを追われている女性で、アメリカとイスラエルの軍事作戦に反対している人で、同じ立場のファトマの身を案じていたのがすごくよく分かる構成だった。基本的にはファトマとの途切れ途切れの通話で構成されているドキュメンタリーだが、随所にテレビの報道の映像も入ってくる。ファトマが目撃している爆撃の悲惨な様子と報道の映像と比べてしまうので、報道ではそれがなかなか伝わってこないのだなと思った。特にファトマの近所が爆撃された様子を見せているところとか、本当にイスラエル軍は見境なく市民を爆撃しているんだなというのが分かる。

 

 ドキュメンタリーの中で何度もファトマはガザを離れない意志を語るのだけど(それでも「ここを出たい」と吐露するのは当然の思いだ)、そもそもそのような問いかけが存在していること自体がおかしいわけで。それに加えてのラストは本当にやるせないのだけど、だからこそ安全圏にいる私たちがやることは強くイスラエルのジェノサイドを非難することだなと思いが強くなった。